東京・新宿のあるビル。ビジネスマン御用達の英会話教室だ。ベルリッツ、社会人が殺到する。

2007年novaをはじめ、英会話学校受難の現在、ベルリッツは隆盛を誇る。

社長は日本人女性だ。

40年前、日本企業の女性は腰掛扱いだった。それが今や世界からヘッドハンティングされる経営者だ。

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龍さん「グローバルな視点とは何か?女性活用とは何か?を聞きたい。」

ここでオーディエンスに’将来経営者になりたいかどうか’を聞く。14人くらいだ。

ユニクロで毎日繰り広げられている「語学研修」、既に英語は必修になっている。柳内社長も「海外でやっていかないと没落する」と語る。

そんなユニクロや楽天がベルリッツの顧客だ。

この日はアステラス製薬を取材。ファシリティという訓練をしている。世界で勝てる英会話がベルリッツの生き残れた秘密だ。

アメリカ・プリンストンにあるベルリッツ本社。ドイツ人が創業した老舗だ。そのベルリッツのトップが内永だ。本社には4ヶ月に1回くらいしかいけない。

日本では吉野家の牛丼を食べながらの会議。「安くて、便利で、おいしい。」というのが理由。

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内永「柳内さんがいうように’日本開国’をしないと生き残れない。」

内永「下手な英語でも、コミュニケーションが出来ることが大事。日常会話の日本語ができるから、ネゴができるかというとそういうわけではない。英語も同じ。」

使えるビジネス英語で伸びてきたベルリッツ。世界でリードする人材を育成しようという。リーダーシップを発揮する人材を育てるという。

ロンドンのシティは金融の拠点。LMEロンドン金属取引所。ここでその取引を見学する一行がいた。日本の企業の幹部候補生たちだ。世界中を回る、500万円もする研修だ。大学のMBA講座とベルリッツが提携して作ったカリキュラムはまさにグローバルな’世界で勝つ経営者’を養成する目的だ。

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龍さん「500万円は安いと思いますよ。」

内永「ビジネスの変化のスピードが圧倒的に早くなってきている。短期間で新しいビジネスモデルをつくっていく必要があり、既存のシステムでは追いつかない。」

内永「グローバルな世界で、価値観の違う国を交えてやっていくには、グローバルなリーダーシップが必須。」

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ベネッセの取締役会議。その副社長もつとめる内永。

ソニーのストリンガー会長と会話する。内永はソニーの社外取締役もつとめる。

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東京大学時代は学園闘争があったが、物理を学び、ミニスカートを初めてはいた学生ということになった。

IBMに入社したが、女性は補助業務ばかり、内永は回り道をしたが、研究室に配属になった。

しかし残業は、2時間まで。上司がチェックして帰るまでトイレに隠れて、それから残業していた。

内永「挑戦させてくれないのが悔しかったですよね。」

そんな努力が報われるときがきた。ダイバーシティ・マネジメントによる活性化が叫ばれ、女性も活用・登用された。内永も実力を発揮して副社長までなった。現在の日本IBMは役員が24人も女性だ。内永がその道を切り開いた。

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内永「残業は国の法律。それを克服するには管理職になるしかないので、してください!とお願いした。3ヵ月後にはならしてくれた。それは感謝している。」

ここでダイバーシティ・マネジメントのおさらいがあった。

IBMは黒人やヒスパニック、女性などを管理職に登用し、新たな発想・経営も模索し大成功したのだ。

内永「ダイバーシティは大事な要素。日本は男性が作ってきた会社社会だけど。変化に対応するにはモノカルチャーの世界ではダメ。ダイナーシティの要素がないと破滅してしまう。」

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9月19日、東京でもAPECが開催された。女性リーダースネットワークも開催され、世界中の女性リーダーが一同に会したが、外国人女性ばかりが目立つ。日本人女性の数が圧倒的に少ない。

そんな内永が’同志’と思うのが横浜市長の林文子さん。二人は同い年で、男社会の中で戦ってきた。

現状を打破するため、次世代の女性リーダーを育成すべくJ-WINを立ち上げた。womans to the topを掲げた。

女性を取り巻く環境は大きく変わってきたが、女性自身が変わることも大切なこと。

内永「女性は人生のフルコースを楽しめるんだ。’大変だ’ということではなくて、前向きに捕らえて楽しんでスイッチを入れていくことが大切。」

龍さん「日本はゆっくり衰退していくだろうけど、’女性活用’が日本を救うということを認識すべき。」

内永「女性が先頭を切って海外に出かけて、可能性を広げるべきだ。」

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ここで再びQ:経営者になってみたいか? オーディエンスは29人が手を挙げた。14人から29人に増えた。

編集後記・・・「厳しさ」と「優しさ」が調和している。