塾で学ぶ龍馬。そのころ京では攘夷決行日が決まった。運命の日は刻一刻と近づいていた。

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勝は攘夷には二通りある。と以蔵に説明しながら京の町を歩いていると、龍馬が追いかけてきて危険だから宿に帰るよう伝える。龍馬と以蔵は居酒屋に入り今後のことを語り合う。方針の定まっている龍馬を羨ましく思う以蔵。そこに平井収二郎が現れる、脱藩龍馬をなじるが、そこに土佐藩の追っ手がきて収二郎を藩の裏切り者として捕縛しようとする。山内容堂の差し金である。容堂は時代の風を読むのに長けていたのだ。

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幕府は本来のしたたかさを発揮し始め、アメリカとの交渉の先頭に当たる。

朝廷はこの動きに反応し、長州藩の久坂などを焚きつける。

長州藩は土佐藩の武市を訪問し、攘夷を連帯して成し遂げようと働きかける。

その武市のもとに、龍馬が以蔵と収二郎を引き連れてくる。二人を匿って欲しいという。しかし武市は「わしを裏切ったぜよ。」と語り、以蔵には人斬りを継続するよう説得。収二郎は「わしは己の力でどれだけできるかやってみたかっただけじゃ。」と武市に許しを請う。

龍馬は武市に自分の考えを述べるが、武市はそれを認めない。武市は収二郎には土佐への帰還を命じ、岡田以蔵には弟子を破門しどこへでも行け!と命じる。

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土佐では、この話が伝わり、留守を預かる女たちの間でも話題になっていた。

武市は土佐勤王党を再度終結させて、攘夷発動時には異人を斬るべく準備をするよう命じる。武市はその発動を殿様山内容堂の命を待っていた。

しかし幕府も根回しを始めて各藩の賛意を取り付けようと策をたてていた。

破門された以蔵はその気持ちの持って行きかたに悩んでいた。

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運命の5月10日、長州藩は関門海峡を通過するアメリカ商船を攻撃した。しかし他の藩はまったく動かなかった。土佐藩も容堂の許可が下りず、武市ら勤王党の面々は何をすることも出来なかった。

幕府では一橋慶喜が、長州藩の件は長州藩のみがやったこととし、商船の修復は幕府でやることにしたと、外国に伝えるよう指示した。

武市は失意のうちにいた。龍馬は武市を訪ねて攘夷といっても二つの道があると意見する。武市は収二郎を評価しつつ、「わしに人徳が無かった。」と自省する。龍馬は慰めに回り、「一緒に海軍をつくって本当の攘夷を実行しましょう」と持ちかけるが、武市は「それは出来ん。」と拒否し、土佐に帰って収二郎を助ける!と語る。しかし土佐に帰れば武市も捕まると龍馬は山内容堂が武市を嫌っていることを伝える。

武市は意に介さず、「わしは下賜を貰った」と語るが、龍馬はそれは殿様の作戦であり、吉田東洋を殺害したことを根に持っていると伝え、土佐へ帰ることを必死で止めようとする。

しかし攘夷に敗れたと思っている武市は「殿様を疑うことはサムライを否定することだ。」と突っぱね収二郎を助け、戻ってからは以蔵に謝らんといかん!と前向きに語る。「ほんとに攘夷が実現した暁にはお前の海軍に加わってもいい」と語り土佐に向かう。

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そのころ、以蔵は追っ手に追われ、収二郎は土佐で獄に入れられていた。

(つづく)