千駄ヶ谷の将棋会館へ。本当の強さって何?というテーマ。

将棋の駒のキーホルダーに目を留めて、一番の売れ筋を予想。「飛車」がトップ、ビリは「香車」だという。

将棋好きな子供たちにも遭遇。そして道場には年配者と子供たちがたくさん!

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奥の部屋に、待っていたのは羽生さん。40歳になるという。羽生さん・イチロー・武豊を並べて天才現るの世代だと太田。

羽生は、将棋界のオールランダーといわれる。早速手合わせ。羽生は歩を3枚に王のみ。果たして勝負の行方は?って早速太田がシロウト丸出しの手で失敗。待った!をものともせずに羽生さんはガンガンと駒を取っていく。そして15分後、羽生さん「あと数手で詰みます。」で、あっさり勝負がついた。恐るべし!

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羽生さん「小学6年生から始めた。最初は弱くて負けてばっかりだったが、詰むまでの工程がなんとなくわかるようになってから、面白くなった。」

羽生さん「全体を見ることも必要で、最初の1手は30手ある。全体では10の220乗の手があるといわれている。」

羽生さん「人間の思考とは違う。コンピュータの学習能力とも違う。」

羽生さん「十五世名人の大山康晴先生と対局したときに、ただ見ている感じで、手を読んでいる感じではなかった。」

羽生さん「最初の一手は定跡というのがあって、そこから始める。」

羽生さん「阪田三吉の端歩を踏むような定跡破りのやる方も最近は増えてきている。」

羽生さん「私はセオリーに忠実な方で、羽生流といったものは無い。自分の色は無いが、定跡に合わせていくことで自分の色が出る。混沌とした場面で何を選ぶかで自分の色が出る。」

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これが「羽生マジック」といわれるものだ!

太田「個性なんて勝手に出てくるもの。何とかして個性を出さなきゃというのは不要ではないか。」

羽生さん「基本的なことは踏まえたうえでのことなので、基本的なことは必要。」

太田「武士のように仕掛ける間合いを考えることはあるのか。」

羽生さん「自分から仕掛けることはあまりない。」

太田「セックスと似ていて、談志師匠の落語はまさにそういったこと。」

羽生さん「予定調和がない対局は名試合になる。」

思い通りにならないところに悦びがある。

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田中「どういったとき対局に快感があったんですか」

羽生さん「僕、忘れちゃうんですよ。」

太田「受け入れる受け入れ方、そういうのが強いと思う。」

羽生さん「食材と同じで料理の仕方でなんとでもなる。」

羽生さん「将棋は、どういう駒があるかを全部見せているので、責任転嫁はできない潔いもの。」

羽生さん「こんなことやっていて人生はすぐに終わるよと思うこともあるけど、400年も続いていてまだ余地があるのがすごいところ。」

羽生さん「趣味は特に無いです。’ボー’とするところかな。」