「聖母たちのララバイ」が流れる。離婚・子供たちとの別れ、そして今、愛する街プラハで語る。今夜は歌手岩崎宏美。16歳でデビュー以来の波乱の人生をクローズアップ。
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1975年「ロマンス」でデビュー。1982年の「聖母たちのララバイ」はミリオンヒット。紅白には14年連続出場を果たした。他のシンガーとの共演では、共演者から絶賛されている。ASKAやさだまさしなどファンも多い。
この日はグラビア撮影’50歳からの雑誌’のカバーを飾る。
ヘアーメイクの島田さんとは30年の付き合い。「宵待草」のジャケット以来だ。
美しく生きる秘密は「充実した日々を送っているから。」
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六本木のライブスポットでの毎年恒例の年明けコンサート。ピアノとギターだけの伴奏で’歌’を聴かせる。リハーサルから本番に近い声量で、ベストの状態を作っていく。アスリートのように鍛えている。「のどが温まるのに時間がかかる。」妹の良美さんが会場に駆けつけている。
小さいときは「僕」と呼ばれていた男の子っぽい少女。妹の良美は瞳が大きくて女の子っぽかった。
姉妹でのコンサートも行なっている。そんな二人の話の間にも会場にはお客様が詰め掛けてきていた。
そしてステージが開始され、「ロマンス」からスタート。カバー曲も聴ける一夜限りの豪華な舞台が続く。山口百恵の「秋桜」もしっとり聴かせる。チューリップの「青春の影」も岩崎なりの歌いこみ方。客の反応も上々。素晴らしかったという声。本人も「お客様に恵まれている。」と語る。
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美しい街並みが世界遺産になっているチェコ共和国のプラハ。岩崎はチェコ親善大使に抜擢されている。御伽噺にでてくるような街プラハは文豪カフカが住み、モーツアルトに愛された。
ひとつひとつの家も可愛い。パリほどお高くとまっていないのが魅力。
今年も親善大使を継続して欲しいというチェコ当局の要請で再び仕事に就く。いまや第二の故郷になったようなプラハ。その厳しい寒さも慣れてきた。
プラハ城を案内する岩崎。建物の内部は美しいステンドグラス。アルフォンス・ミシャの作品が並ぶ。完成まで数百年かかった。岩崎「建物を造った人たちのその志を大事にしたい。」
ドボルザークはチェコの管弦楽団の指揮をしていた。そのドボルザーク・ホールを訪問。3年前、チェコフィルをバックに「聖母たちのララバイ」を収録したのだった。
岩崎「プレシャーに押しつぶされそうだった。本当に一生懸命だった。」
今はここでコンサートを開きたいというのが夢だ。
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1958年東京深川生まれ。森昌子のデビューに触発されて歌手になろうかなと思ったという。
スター誕生できっかけをつかみ16歳でデビュー。実力派歌手となっていった。
30歳で結婚し、2児に恵まれたが、破局。様々ないきさつから子供の親権は相手に渡った。
岩崎「忘れられない大変さだった。」
その大変さが歌に深みを増したといわれた。しかしさらに喉にポリープが見つかり手術。このときに歌を歌うことの大切さを知った。
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レ・ミゼラブルの共演で現在の10歳年下の今さんと知り合い交際開始。昨年結婚した。夫婦と愛犬2匹の家族だ。木場公演を散歩する二人。
今さん「面白い人です。」と評する。散歩の締めは富岡八幡宮。ここにお参りして帰る。
岩崎「今ちゃんがいてくれて、安心して仕事にも励むことが出来ます。」
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墨田区業平の「ロングボードカフェ」が今夜の店。オーナーは下山さん、ボートハウスやキャプテンサンタなどのブランドを立ち上げた人でもある。ハワイアンテイストの店で船越さんと会話。
船越さんはデビューが火曜サスペンス劇場。浅からぬ縁だという。年も近いので話はつきない。
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都内でのリハーサル。声帯をベストにするケアは怠り無い。喉を守るグッズは欠かさず、週1回は耳鼻科に通う。
山口宏也先生は日本有数の耳鼻科の先生。ポリープの手術もここで受けた。
2日後、神奈川県民ホールに居た。昨年から続く全国コンサートの締めくくりだ。
サンクスと名付けられたツアーの最終日。客席に感謝の言葉を伝えたいと準備をしてきた。彼女が人生を託する’歌’の幕が下ろされた。
「思秋期」からスタート。そして「始まりの歌、あなたへ」この日一番の感動を呼んだ楽曲となった。♪あなたへ、心からありがとう、あなたへ~。
拍手が鳴り止まない客席。コンサート終演後、ロビーにはたくさんのお客さんが待っていた。お客さんから’ありがとう’の言葉が伝えられる。
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デビュー35周年を迎える今年、新たなツアーの計画が練られていく。
岩崎「私には歌うことが天職なのかなと思う。昔は口に出さなかったけど、歌手岩崎宏美なんだと素直に言える。」