斗真君もずいぶんオトナになったんだなあ!と画面いっぱいの画像で思う。

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この日、電車に乗って現われた生田は街に溶け込んでいた。

美容院で取材。「全然、騒がれないです。」

しかし雑誌を飾らない日は無い。松本潤や二宮、山Pと同じ世代。だが歌や踊りの世界に行かずに「俳優」に専念する。「たまたまやりたいのが芝居だった。」

「ハチクロ」や「ヴォイス」で俳優の地位を確立。

去年、映画の話が3本きた。うち2本は主役。

「人間失格」は太宰治の自叙伝的な作品。生田は太宰の分身ともいえる主人公を演じなければならない。通いなれたテレビドラマの世界とは違う。

酒と麻薬に溺れていった主人公。監督からは「美しく撮りたい」とひとこと言われた。

セリフも多くは無く存在そのものを撮ることになる。生田は歴史の勉強のように太宰の研究メモをとる。

撮影が進むとともに体格に変化が現われた。ベルトの穴が二つほど短くなった。「そうめんばっかりなので痩せた」という。

撮影も佳境に入り、監督から「成り行きでいいから。」と一切指示は出ない。

訳もなくうすら笑うシーンを演じた。

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京都での撮影中は、特に外に出ることも無く、観光巡りすることもなく、台本を読む日々。「台本が楽しい。」と生田。

8月11日に喀血のシーンがあった。

本番で雪が降る中、喀血し、仰向けに倒れる。生田が考えたのが仰向けのシーンだった。監督からは「生田恐るべし」の最高の賛辞。

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「シーサイドモーテル」ではインチキ化粧品のセールスマン役を演じる。相手は麻生久美子。もうセリフは頭に入っていた。何事もちゃんとしていたいタイプ。「選挙にも行った。」

次の映画の役作りのために腕立て伏せ。

憧れの存在はSMAP。CD出したいとかではなく、国民的スターになりたいという。

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1984年北海道室蘭生まれ、SMAPに憧れた彼が11歳でジャニーズ事務所に入り、17歳で劇団新感戦に出会い芝居の面白さに惹かれる。

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疲れたときに訪ねると元気になる友人。俳優の小栗旬。最初はお互い好きじゃなかったけど、と言うが今はお互いの家を行き来する仲だ。

オールナイトニッポンの小栗の番組にゲスト出演。「一緒に走ってきている感じがある。」と小栗。携帯電話で互いに何かを見ながら爆笑する二人。

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10月釧路の町が大勢の人で溢れていた。新垣結衣との共演。一目見ようと大勢のファンが押し寄せた。

今度の映画は北の海に生きる漁師の役。クランクインの前から漁師と一緒に船に乗り、浜では昆布干しの作業を研修する。撮影の無い日も釧路に居続けた。

11月、東京世田谷のスタジオにいた。行き場の無さから漁師として生きることを決める重要なポイント。

俳優としての力量が試されるときだ。

この日、父を海で失い、恋人と別れて父の跡を継ぎ漁師になる決心をする場面だ。

テストでは涙は無い。本番では「サヨナラ」と言って静かに泣く。

役者としての技術だったのか・と聞くと、技術じゃないです。いろんな場面を思い出して。と生田。

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待ちに待った映画がクラインクアウト。「人間失格」が試写された。

美しく撮れたのだろうか?

監督の言葉は「お前の映画だよ。」「何年か後に、またやろう!」

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生田「パーフェクトな役者っているんだろうか?いるんだろうなあ。」