鬼・野武士、猛烈集団と形容される大和ハウス工業を率いる会長。本業の住宅のみならず電気自動車からロボットまでやってる。

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本社大阪の東京嫌い。「だってさぁ」が嫌いだという。

「熱湯経営」という本を出した。トロ火では気持ちよくなってマンネリ化するからと理由を語る。

大阪梅田の本社に朝8時、黒塗りのクルマで出社。創業者の銅像に挨拶。「会長室にいたら仕事にならない。」会長室以外にも仕事場があるという。社内の抜き打ち訪問。空気が一変する。社員に声をかける。そして目についた製品に説明を求める。この日はELD照明についてだった。プレゼンの仕方を早速指導。「怒ってるんじゃない。注意してるんだ。」

1955年大阪で創業した大和ハウス工業。ヒットしたのはミゼットハウス。その後大規模団地開発などで売り上げをグングン伸ばした。そこに転職してきた樋口。営業マンで成績をぐんぐん上げた。ついたあだ名は「鬼」モウレツな社員だった。

専務にまで駆け上がった樋口に転機が訪れる。大和団地に異動、当時はバブル崩壊。リストラする会社が多い中、樋口は逆に店を3倍にした。それが功を奏して社長になった。

ダイワハウスに戻ると、大企業病が蔓延していた。そこで役員任期を2年に限定。そして社内FA制度を施行し、やりたい仕事に異動可能とした。

北岡さんもその一人。ユニクロの店舗を扱うが、積極的に出店場所や条件を察知して提案。中部地区ナンバー1の成績をたたき出した。上司もウカウカしていられない。

こうして主力の戸建て住宅、マンションともに業績拡大し、売上高1兆円を超すナンバー1となった。

樋口CEOは今でもモーレツ全快だ。

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龍さん「コミュニケーションが大事と気づかれたのはいつですか?」

会長「大和団地のときに踊り場を喫煙場所にした。そのときに胸襟を開いて話すと、慣れてくるし、本気の考えがわかってきた。」

龍さん「3年で赤字を黒字化したことをフリップにした。①人員削減せずに社員を100人採用(後に120人退職)」

会長「厳しくしたらついていけない人が辞めた。」

会長「財産である人材が育てば会社は勝てる。」

プロとアマチュアの違いをフリップに。たとえばアマは’できない理由を考える。’、プロは’どうやったらできるかを考える’などなど。

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越谷支店の支店長小高一浩さん。部下と作戦会議のところを取材。「お客の心理を読め」と部下を育てる。越谷レイクタウンの販売にあたる。顧客を連れて物件を案内する営業マン。苦戦していると聞いて小高が応援に。顧客の鋭い質問に困っていた部下に助け舟。男性ではなく女性をどう落とせるかがポイントという。

お客は帰っていくが、ここから支店長の凄腕が発揮される。

この日、建売住宅は一軒も契約できていなかった。そこで支店長自ら営業に。核心をついた説明、営業トークでたたみかけて・・・ようやく契約にこぎつけた。部下も「怖い。迫力がある。」

ある日、飯田橋にある東京支社に小高が向かった。全国から集まって「大和ハウス塾」で勉強する。帝王学の勉強だ。優秀な社員を更に鍛え上げるのだ。

スタジオに小高さんも登場。「自分で動いていることが部下の教育にもなる。」「支店長が動いている姿を見て部下が動いてくれる。」

会長「創業者からのDNAが伝わっている。」

小高さん「社長になるという大志は抱いています。」

会長「そういった人がいないとね。」

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龍さん「モーレツ社員って60年代から70年代だったけど、その頃は会社は繊細だったのかもね。」

龍さん「モーレツとは何か?を追求したい。あの時代と今はどう違いますかね。」「クビにならずに給料が上がっていくからやる気になった。」

会長「私は歩合制社員じゃなくて、正規の社員として採用してくれと人事課長に言った。そして給料ももう少し上げてくれと言った。あつかましいといわれたけどね。」「でも必死さがわかってもらえたと思う。」「漫然と生きてたらそういう考えは起きてこない。明確な目標を持つべきだ。」

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長崎に住む田中丸善衛さん59歳。彼に大和ハウスがあるプレゼントをした。それは・・・。

先の先を読むビジネスが真骨頂。出資額1億を超す電気自動車。

さらにその2は、独立型の電池。太陽光パネルに繋げばずっと使える。こちらは出資額31億円。

その3は、佐世保市の病院に届いたロボットスーツHAL。脳からの電気信号で補助する。大和ハウスは病院を補助金で援助している。

そうこのHALが田中丸さんの笑顔を生んだ。中村院長も「直立して普通に歩けるのがすごい。」大和ハウスの出資額は37億円。

会長「21世紀はア・ス・フ・カ・ケ・ツな事業に力を入れる。」頭文字をとったものだ。「企業は永遠でなければいけない。」

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終わって龍さん「細やかな人でした。楽しい仕事ってなくてどっかはシンドイんだけど。」

小池「シンドイと嫌だは違うんですよね。」