紙オムツのトップブランド’マミーポコ’のユニチャーム。
2代目社長は’漏れない経営術’でメガヒットを飛ばし不況でも利益を上げ続けている。
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龍さん・・・最近のニュースは不況の暗い話題ばかり、社長はどう考えていらっしゃいますか?
社長・・・景気は循環ですから
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2歳児、日に4度は紙オムツを替える。安いときに買いだめしているというお母さん。マミーポコとムーニーはユニチャームの商品。3歳のお兄ちゃんも夜は「おやすみまん」これもユニチャーム。シェア43%
西洋タンポンは100%、ウェットテッシュも23%、他にナプキンもマスクもトップシェア。
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会社を訪問すると、社員全員がマスク着用。社長室に取材カメラが入る。
北を背にして南を向いている。風水の基本らしい。
1967年愛媛で生理用ナプキンを日本で始めて作ったのが、父の慶一郎さん。次々とヒットを飛ばしたが、バブル期の多角経営で失敗し、業績が最悪に落ち込んだときに銀行に勤務していた豪久が社長就任。社長は本業への経営集中で売り上げを2倍に伸ばした。
テクニカルセンターに紙オムツの神様がいる。丹治さんがその人。子供のお尻フィギィアが車より高い値段だという。丹治さんがひらめいた設計をすぐ手作りできる設備がある。
ユニ・チャームのこだわりは、衛生用品のみなので’負けられない’という意地のようだ。
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龍さん・・・なぜ39歳で正しい経営ができたのか?
社長・・・1年間で7割くらいの会社の部署を回ったので、だいたいが理解できた。台湾なんかも累積赤字が溜まっていて、社員の意識も停滞していた。
龍さん・・・どうして打開したんですか?
社長・・・強くないけど、飲み倒した。そうやって最先端の現場の人の声(心)を聞くことが改革に繋がったと思う。
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赤ちゃんの紙オムツ市場でダントツのシェアを誇るが、少子化が悩み。
しかし市場はペットにも広がっていた。ネコの紙オムツ。犬用のトイレシート。このペット用が400億円の売り上げとなっている。
また東南アジアにも進出。インドネシアでは、ここから生まれた商品がヒットし、社長賞を受賞した。
社員が現地を調査し、手軽に買える商品として、1枚入りを商品化したのだった。
また日本では排泄研究所で、老人ホームからの使用後のオムツを収集して研究。トイレで排泄可能な介護パンツを目指した。
今日もユニ・チャームはニーズを探し続けている。トップシェアとしての責任だと考えて。
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スタジオに尿吸収ロボットが登場。一晩中オムツを替える手間を軽減するロボットで、出るとすぐに吸収するようになっている。
社長・・・「東南アジアなど、今まで使えなかった人たちに使って欲しい。日本はモノ作りがうまく消費者の目も厳しいので、そのうえ全顧客のニーズに合うものを揃えていかないと残れない。少子化から高齢化になるということは高齢者にシフトしていけばいいので、パイは減らない。」
龍さん・・・「不況の波が顕在化しないマーケットですよね。」
社長・・・「そうはいってもある程度の期間をおいて波はくるので、10年間くらいのタームで経営方針を決めていって勝ちパターンに持ち込まなければならない。
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会議はテレビ会議で行われる。東北地区の発表があったが、出席者から厳しい指摘が出る。
社長は厳しいスケジュール管理を社員に課している。
SAPSといわれる管理術。まず社員は次の週の実行計画と作戦&スケジュールを書き込む。
社長・・・ノルマが無いとつまらないでしょ。
グローバル開発本部の丹下明子さん。新たな商品開発のためにユーザ訪問・意見聴取を欠かさない。そこから生まれたのが’汗すっきりシート’だった。
そして’飲みにケーションは欠かさない’ユニ・チャームでは月に一度以上飲み会を開催することが義務付けられている。社員規則にも掲載されている。費用は@5000円まで会社負担。
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スタジオにSAPSシートが登場。最初はみんな嫌がったので、幹部からやり始めた!と社長。
「開発でも営業でも’自分が何をやらなければならないか’をわかって、達成するとアドレナリンが沸く。全員の努力の状況がわかる。共通の価値観だとか、社員ひとりひとりの行動特性とかがわかり、社員のベクトルが一緒なら社長は左うちわ。」
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この日は会社の創立記念日。愛媛川之江市、ここで産声を上げたユニチャーム。会長の慶一朗は復活させた息子をどう見ているか。「正しい後継者を選んだと喜んでいます。」と語る。
スタジオで現社長が、社長を引き継いだときのエピソードを語る。いわく「オーナーシップを教えられた。オーナーシップこそ同族経営の強みになる。」
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終わりに龍さん・・・結局は顧客が何を望んでいるかを絶え間なく追求している企業が生き残る。