とある住宅街に現れた爆笑問題の二人。

横浜国立大学でも建築を教える先生。今夜はその先生が建てた建築物訪問という内容。

まず白いキューブのような、ガラス窓と白い壁で構成された家。部屋のひとつひとつが独立している。

そこに現れたのが1966年生まれの西沢さん。建築家として活躍する傍ら大学でも建築が環境に及ぼす影響を研究している。

西沢の作品は当たり前だと思われていた常識を覆す。

ルーブル分館も名だたる建築家を凌ぎコンペで採用された。

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その部屋が分離した家屋。てすりがない屋上で、開放感がいっぱい。森山さんという酒屋さんの家だという。100坪の敷地に森山さんと5世帯が暮らすが、路地裏のスペースを自由に行き来できて、それでいて個性の部屋が並ぶ。キッチンもひとつの部屋だし、屋根裏・サンルームなどもあって、からくり屋敷のよう。

柱が存在しない、外と内が繋がっているような開放感がある。

先生「各住居が庭をそれぞれ持っているという条件」

田中「ある程度住む人が了解しないと成立しないですよね。」

先生「長屋のイメージに近いかな。」

田中「太田のオヤジは建築家なんですよ。」これはビックリ!

太田「先生はどこで生まれたの?」

先生「僕は川崎です。勉強したモダニズム建築が平らやキューブが多かったんです。」

先生「開口部が多いと環境も変るので。」「大きな環境を作るというのもテーマなんです。」「開けっぴろげに生活していても見ていてわるくないなというのがあるんですよ。」

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十和田市現代美術館。西沢が設計した。個別に展示し、来訪者は外を散歩する気分で美術に触れる。外からも自由に見ることができる。

建築を作ることは環境を作ること

先生「環境はわれわれが作る財産。建築はその一部。」「美観が大事。」

太田「これだけモダンでも!というジレンマは無いですか?」

先生「旧いのと新しいのと両方混在しているからいいんですよ。」

太田「ニューヨーク行ってウンザリして帰ってきたんですよ。摩天楼も道路も四角で嫌になった。」

先生「マンハッタンは人が住むように作った街ではないです。」

太田「無計画な道路がなんて気持ちいいんだろうと思った。そういうのが正解なの?」

先生「道路の曲がりなどは歴史が蓄積したもの。国が変っても都市は変らない。旧さは魅力がある。」

その街にしかない顔がある。それが表情を作る。」

太田「今のこのモダン住宅が時がたつと旧いものになる。」

先生「50年くらいでずいぶん生活も考え方も違ってくる。江戸時代の建物をみれば、その時代の価値観や精神が見えてくる。

その時の生きた人の温もりを建築は記憶する。」

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ルーブル美術館分館はコンペによって選ばれた。

ランスに建築されるこの建物の設計を進めていた。小高い丘に建てられるため

先生「流れる川に建つイメージで、景色の中に建物があるようなイメージ」

先生「道を作れば車道と舗道を分けるのかどうかといったことから、住宅も同じようないろんな考えることがある。」

太田「周りの人たちにとっては攻撃的にうつるかも知れないが」

建築とは価値観である。

先生「路地を入れるようにして、迎え入れる配慮はあるけど、攻撃的な面は出てきてしまう。」

田中「何かしらのメッセージにはなるね。」

先生「つながりだし、議論することが大事。」

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今夜の感想:不思議な住宅だったなあ。実際にその場に行ってみないと、なかなかわかりにくい内容だったけど、建築家としてのこの人のスタンスはよくわかった。