昨日のサッカーのキリンカップ。日本対チリ戦。双方とも、ベストメンバーではない試合だったとはいえ、日本が4-0で勝利した。
某辛口評論家からは、「双方ともベストメンバーではなく、W杯の予選は違う」という。確かに双方ともベストとは言いがたい。さらに日本はけが人続出で、ベストどころではない。しかし、それでも試合には4-0と圧勝した。
この試合、見ていて思ったのが、基本的なゴールへめがけてのシュートの意識が強かったように思える。それは、本田圭介のミドルからスタートした。
それにしてもチリはベストではないとはいえ、個人技等は圧倒的に日本よりも格上。試合を見ても日本の選手が寄ってたかってボールを奪うということしていた。さらにドリブルを完全にはとめられなかった。
これまで何度も言っているが、最後は選手自身なのだ。いくら監督が戦術を選手達に教えてもそれを実行するのは選手達だ。
しかし、選手達の意識がばらばらだと崩壊してしまうのは当然の成り行きだ。ましてや飛びぬけた選手(例えば、レベルの高い選手)がひとりいて打開できるだけの実力があれば別だが、日本のような平均的かつバランス的なチームにとっては一人が欠けてもチームとしての機能は低下するものだ。
私の独断と偏見から言わしてもらえば、チリ戦は、本田圭介、長谷部といった隠れ欧州組みの奮闘、岡崎というFWの活躍、阿部、中沢の攻撃的DFによってなされたものだ。まだ、18歳のニューフェース山田の存在も上げられるだろう。
昨日の試合は忘れよう、という辛口評論家の言い分は正しい。しかし、あのビエルサ監督を深刻な表情までにさせてしまった日本のサッカーが親善試合とはいえ侮れない実力をつけ始めてきていることを立証したようなものだとおもうのだ。
かつての日本ならば、サブメンバーをそろえたチリですら引き分けがやっとだった。しかし、4得点を上げられるまでになった。これは素直に喜んでもいいのではないだろうか。