スポーツの世代交代・・・。昨日の男子柔道全日本選手権をみてそう思った。
鈴木、棟田、井上・・・。柔道で最強と言われる重量級。そのなかでもこの三人は常に切磋琢磨してきた。世界でもこの三人は、日本柔道界の最強チームというほど必ずタイトルを手中にしてきたメンバーだ。
鈴木と井上が駄目なら棟田が重量級でタイトルを保持し、時には井上が100キロ超級に出場し、タイトルをとり、井上が出場できないときは鈴木が・・・。そのふたりが出場出来なければ、棟田が代わりにでてタイトルを獲得してきた。
しかし、棟田の場合は、つねにあと一歩のところで五輪出場を逃してきた。シドニー五輪の数年前からこの三人のライバル関係は始まっていた。そして、アテネ以降、日本柔道重量級にも世代交代の波が起こり始めた。
昨日、優勝した石井にしても世界での経験も豊富になり、鈴木や井上を圧倒するまでに成長した。まあ、昨日の試合運びは、納得できる物ではなかったが、試合後の足を引きずる痛々しさはある種の執念を見た感じだった。
それにしても、優勝した人が五輪に出場する方式はわかりやすいが、その一方で、トーナメント方式の場合、単なる勢いで・・・というのもある。国の代表として出場する場合非常にやっかいなことになる。
軽量級に関しては、海外との差は少ないので浮き沈みは激しい。しかし、重量級は、柔道の中でも頂点を極めるクラスのため、やはり、強者でなければいけない。単なる勢いだけではおいそれとは代表の座を射止めるのは難しい。
それが、女子最軽量級の谷(旧姓田村)の存在だ。田村に関しては、国内で負けても次の国内で勝つと言うこともある。選考会でタイトルをとったとしても同一の対戦相手には連敗しないのが谷なわけで、谷を押しのけて代表の座となると最低でも連続3回は谷を破ることが必要だろう。
谷がなんだかんだ言われても五輪のタイトルを獲得する力があることは周知の事実でもある。ただ、谷にしても、今回の北京五輪が最後になるのではないかと思うのだ。もし、谷が北京で敗れるようなことがあれば引退の二文字が出てくることは間違いないだろう。ただし、それは完璧な負けを喫したときだろうと思うのだが。
ところで、柔道は世代交代が進んでいるが、スピードスケートは足踏み状態。ノルディック複合も、ジャンプも世代交代は進んでいない。
テニスは女子は伊達以降、杉山ががんばっているが、それ以降が続いていない。男子は、ようやく錦織が出てきて脚光を集め始めている。ゴルフ界も女子が先行く形に。そのあとを男子が追いかける形になった。
スポーツ界の世代交代は、非常にわかりやすいが、一方で難しい判断を迫られることもあると感じるのだが。