皇道 ① | 想いつくまま雑論  (日本の歴史が培う文化思想原理の特殊性)第三の文化論

想いつくまま雑論  (日本の歴史が培う文化思想原理の特殊性)第三の文化論

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 (日本の歴史が培う文化思想原理の特殊性、)(哲学思想)(政治経済)などなど、

中国の王道にたいしまして、我が国の『皇道の原理』とは何か。

私はこれを、『日本書紀』第三巻、『神武紀』に於ける次の一部から採っております。

『故(か)れ蒙(くら)くして似て正しきを養い、此の西偏(にしのほとり)を治(しら)せり。皇祖皇考(みおや)、乃神乃聖(かみひじり)にまして、慶びを積み暉(ひかり)を重ね、多(さは)に年所(としのついで)を歴(へ)給へり』。

我が国の初代天皇である神武天皇は、国を建てるに当たって何を理想としたのか。また何故、既に人間が住み暮らしていたのこの大地に『国家』というものを造ろうとしたのか。

この一節は今の問いに対し、強者による弱者の支配ではなく、お互いが異なりを認め合いながら心を一つにし、人らしく生きることができる社会体制を敷くためにと、その上で、物心両面にわたる充実を果たしていくためにと、こう答える野であります。

私はこれに因みまして 『積慶(せっけい)  重暉(ちょうき)  養生(ようせい)』を、我が国最古の建国の理想にして統貫史的法の淵源、則ち、『皇道の原理』としておるのであります。

これがために私はいつも、『 慶びを積み、暉(ひかり)を重ね、正しき道を養わんがために 』と言っておるのであります。


続く