
イギリス「不法入国の移民は送り返す」
さて…「理想」と「現実」は、しばしば一致しません。その象徴のような、この出来事。
理想と現実は、しばしば一致しない
イギリスは、不法な経路で入国した移民には、亡命権(アサイラム)を与えないということになりそうです。それらの移民は、送り返すと。
ひどい?
それはまあ…「理想と現実は、しばしば一致しない」というしか、ないというか。
イギリスの内務大臣のパテルが、the country’s asylum system as “broken beyond belief”と言っているそうで…「イギリスの移民システムは、信じられないほど崩壊している」と。
フェリーで移民をイギリスに運んでくる業者たちは、本当に保護が必要な難民は運ばず、金を払ってくれる人間だけを運んできているから、ということです。
ゆえに、どういう経路で入国したかに関わらず、すべての移民を平等に扱うことは、正しくない、と言っているとか。
「欧州で最も福祉が手厚い国」だからこそ
まね、すっきり言ってしまえばもう「いっぱいいっぱい」なんでしょう。それが原因でEUを離脱したくらいですから、というかですね、イギリスは、欧州で最も福祉が手厚い国ですから、難民として亡命するならまずイギリス、というのは、難民側の常識なんですね。
次がドイツとか北欧だ、と。
それは、困っている人を受け入れて、住まわせてあげて、手厚い福祉を与えるというほうが、どう考えてもいいに決まっていますが…現実はもう、無理と。
ですから、こと難民問題になった場合にですよ、「現実」を無視した発言をする人とかが、いますけれども、「そうしてあげたい」というのと、「できるかどうか」というのは、別の話なんですね。
イギリスがその答えを最も出しているというか…最も福祉の厚い国が、まっさきに応えを出して、EUを離脱して、今回の話も出てきた…というわけですね。