2/26事件

2・26事件(1936)とれいわ新選組事変(2020)

ま2・26事件、1936年ですから、そんなに前の話ではありません。
あのとき、決起した将校たちというのは、天皇の本当の気持ちというのを、知らなかったわけですね。
というか…天皇が言っていることや、やっていることは、「本心ではなく、やらされているだけなんだろう」と、思っていた。
しかし…フタを開けてみたら、そうではなかったんですよね。
天皇は…決起将校たちが望んだことは、何ひとつやりたいとは思っていなかった。
というか、天皇は、「現状に満足しており、それを壊した決起将校たちに腹を立てていた」わけなんですよ。
事件の最中には、「自分で討伐してやる」とまで言っていた。
それくらいに、決起将校たちが想像していたことと、天皇が考えていたことは、違っていたわけなんですね。
いま私たちは、なぜ、そのことを知っているかというと、「歴史」というものを、あとになってから振り返っているからです。
しかしですよ、決起将校たちは、「事前」とか「最中」には、そのことを知らなかった。
それが重要なんですよね。
知らなかったからこそ、「君側の奸」さえ取り除けば、そして天皇が親政をしてくれれば、ものごとはすべてうまく行くようになると、信じたわけでした。

「君側の奸」は、「朕が股肱の臣」だった

私は、今回のれいわ新選組のゴタゴタを見ていると、特に大西つねきの除籍に関する支持者側のもめごとですけれど、これは、かなり2・26事件の状況と、似通っているところがあるなと、思っているんです。
太郎が天皇ですね。
そして、彼らにとっては、大石さんや、木村さんや、沖永さんや、斎藤さんなどが、「君側の奸」に当たるんでしょう。
だから、それらがいなくなれば、ものごとは上手く行くようになるんだ、と。

将棋

しかし、歴史というものをバカにしてはいけないわけで、王将がですよ、周囲の金や角や飛車の思惑によって、思い通りにできないなんてことでは、なかったわけなんですよ。
王将に対して、「金や角や飛車を捨てて、アナタが直接仕切ってくれ」というふうに要求したとして、王将は、そんなことをしたいでしょうかね
したくないからこそ、今の状態に満足しているんじゃないんでしょうか。
だから…歴史を侮ってはならないということを、しつこく言うわけですが、太郎が悪いんじゃないと言う人たちは、2・26事件を、よく思い出してもらいたいと、思うんですね。
あの決起将校たちこそが、今のあなたがたであり、「天皇の気持ち」を読み間違えていた人たちである、ということだと、私は思うんです。
一番悪いのは、王将であり、天皇であり、太郎ですよ。
太郎が、今の党の体制を望んだから、そうなっているわけであって、「それを壊そうとする相手」に対しては、誰であっても、「敵」と見なすでしょうね。
尽くしてくれたボランティアさんであろうが、関係ありませんよ。
2・26事件のときの天皇の反応を見てみなさいよ、と。
「壊そうとした奴ら」は、自分の部下で、下っ端だったわけですが、関係ありませんよ、「オレが討伐してやる」と言ったんですから。