こぶた徒然日記 -34ページ目

~シリーズ読物25~恋するこぶた

先月のバレンタインでの出来事。

「こぶたさん、お待たせいたしました」

彼女はまだ20歳(はたち)を少し過ぎた頃だろう、緊張した面持ちながらも飾らない笑顔で私を呼んだ。

決して大きな声ではないが、その殺伐とした店内の隅々まで響き渡るような心地よい声。

私は、誘われるかのように笑顔がいるカウンターへ向かった。

入金や支払で月に数回足を運ぶ街の小さな信用金庫。

店内を見回すと建てられてから相当の時間が経っているのは容易に確認でき、壁の塗装は剥がれ落ち、所々コンクリートがむき出しになっている。

夏の暑い日でもどことなく寒々しく感じられることがあった、いつ行っても客はまばらなのでそう感じるのかも知れない。

それでも待合い用のイスはきれいに並べられ、記帳台にある振込用の用紙やパンフレットはきちんと整理されてあった。

それが逆に冷ややかな感じを与えているのだろう。

明らかに大きな都市銀行とは全く違う雰囲気を醸し出していて、暗いイメージは否めなかった。

彼女は荒涼としたツンドラの平原に咲く一輪の花のようだった、明るい声、屈託のない笑顔、透き通るような眼差し。

存在そのものが、周囲を一変に明るい色にさせる魔法の力があるようだった。

私もいつの頃からか、面倒で仕方がなかった銀行のお使いが苦ではなくなっていた。

たぶん彼女に会えるのが嬉しいかったからに違いない。

「こぶたさん今日は寒い中大変ですね、風邪をひかないようにしてくださいよ」

その日も彼女は輝いていた、ピンと伸ばした背中に美しく長い髪が流れ、曇りのない瞳で見つめられた私は、思わず顔を赤らめてしまいそうだった。

「こちらこそいつも親切にしてもらってありがとう」

私も彼女に負けないくらいの笑顔を作って見せたが、たぶんその顔は気持ち悪かっただろう。

(今日も彼女に会えて嬉しかった、これも小さな幸せかな)

と心の中でつぶやき、窓口を後に出口へ向かおうとした時、彼女が私を呼び止めた。

「あの、恥ずかしいんですけど今日はバレンタインデーなので、これはこぶたさんへの私からのささやかなお気持ちです」

と小さな包みを恥ずかしそうに差し出した。

雪のように色白な彼女の顔が一気に真っ赤になったのと同時に、私の気持ちも瞬く間に昂揚して行くのを感じた。

(見てくれ悪いこの私に?あの彼女からバレンタインの贈り物!)

彼女の目を見ることが出来たか出来ないか定かではないが、一言礼を述べその興奮した思いを持続したまま車に駆け戻り早速その包みを開封した。

そこには小さなメッセージカードが添えあった、震えるその手でメッセージを開けてみる、妄想に支配された私の胸の鼓動が聞こえて来そうだ・・・。

『毎度○○信用金庫をご指名頂きましてありがとうございます、
○○信用金庫では
「スーパーバリュー定期預金」、
「あんしん生活応援ご融資」
など様々な商品・サービスをご提案させて頂きます。
どうぞこれからも末永くご愛好のほどよろしくお願いいたします。
本日はバレンタインデーです、当信用金庫より心ばかりのチョコレートをどうぞ…』

方向幕

お土産にいただいた鉄道モノ。
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懐かしの京浜東北線、方向幕おもちゃ。

小さいけれど、巻き巻きして表示を換えられる。

しかもLEDで光ります。
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思わず興奮。

ファンキーに帰宅しようじゃないか

本日の業務も厳かに終了。

実にノーマルに、何事もなく普通に終わり。

ブログネタすら思い浮かばない、トホホ。

藤沢の事業所、管理者のおばちゃんが、息子に大学院に行きたいと言われらしく嘆いていた。

早く就職して元を取りたいのに、と泣いていた。

でも、教授に推薦されたんだぜ、と自慢していた。

「金持ちと再婚すっかな」なんて笑ってたけど、複雑だろーな、大変だろーな。

ファンキーなナンバーでも聞いて帰ろっと。
New Jack Swingあたり?

今日も沢山のペタありがとうございました。

寒いなぁ。