ごはんって、普通の人にとっては「お腹が空いたから食べる」とか「おいしそうだから食べる」とか、そんな感じなんだよね、たぶん。
でも私にとって、それはまったく別のゲーム。いや、戦場。食べる=計算。儀式。ルールの集まり。しかもめちゃくちゃ細かい。
まず、吸収するならの話。でも200キロカロリーを超えたらOUT。ヨーグルトはプレーンの無糖しか認めない。フルーツ入りなんて甘すぎて怖い。あと、コーヒーはブラック。牛乳?砂糖?絶対にダメ。
昼ごはんはスキップするか、もしくはその時ハマってる許可食を毎日繰り返して体が受け付けなくなるまで同じもの。最近はキュウリ一本。切るときも長さ揃えて、厚さも揃えて、ジップロックに並べて冷やしておく。冷たいと咀嚼に時間かかるから、少しで満足できる気がする。
ドレッシングなんて毒。レモン汁か塩だけ。油はルール違反。固形物食べると、体に「詰まっていく」感じがして、気が狂いそうになる。
食べる順番も決まってる。
あと、決まったお皿じゃないとダメ。
カロリーの計算を完全にしてから食べ始める。
食べる前に絶対写真撮らないといけない。
フォークは細いやつ限定。スプーンは決まって同じのをいつも使う。
食べ終わったら、すぐ鏡チェック。
腹筋、肋骨、鎖骨触って、浮腫んでないか確かめる。体重計は1日20回くらい。
100gでも増えてたら、次の日の水分量すら調整する。
誰かと一緒に食べるときは、頭の中がフル回転してる。相手がどれくらいの量を食べてるか、私のペースが早すぎないか、少なすぎて不自然じゃないか、何回噛んでるか、何口で終わるか。全部計算してる。会話なんて、正直入ってこない。笑ってるけど、頭の中は「バレないように、でも食べたくない」でいっぱい。
ルールが多すぎて、逆に何が自由なのかわからなくなる。
「普通に食べる」って、なに?
カロリー見ないでコンビニで何か選ぶとか、注文した料理を全部食べるとか、誰かと一緒に「おいしいね」って笑いながら食べるとか、そういうのってどんな感じなんだろう。
一口食べて、「おいしい」とだけ思えたら。
お腹いっぱいになっても、自己嫌悪が襲ってこなかったら。
体重が増えても、世界の終わりじゃないって思えたら。
いつか、そんなふうに食べられる日が来るのかな。