フィッツジェラルドは読んだことありませんが、「華麗なるギャッツビー」や「ラスト・タイクーン」は宝塚でも舞台化されています。
野心を持って時代の寵児となり、芸術と大衆の求むものでのギャップとキャリア、ゼルダヘの愛憎と葛藤をれいこちゃんは演じきっていました。れいこちゃんのお芝居好きです。
美月ちゃんのゼルダも「グレート・ギャッツビー」のデイジーを思わせるくらいのフラッパーガールで、自由気ままに自分の気持ちを優先に生きる故に、後にギャップに苦しみ、精神を崩壊させる姿は哀れで、でも、それを魅力的に演じていました。
次のヴィンデッシュ嬢につながりそうですね。美月ちゃん、まだまだ見ていたいです。
ありちゃんのヘミングウェイ、今年で新人公演卒業しますが、公演ごとに成長しているありちゃん、フィッツジェラルドに憧れながらも、憧れの人が堕ちていく姿に耐えられなくて葛藤する芝居に感動しました。
ありちゃんのルドルフ、見たいな。
まりんさんの編集長のお芝居、親身な感じが伝わり、突き放すシーンは心締められました。
すーさんの愛人シーラも母のように、恋人のようにフィッツジェラルドを気にかけていることが伝わりました。
なつこさんの秘書ローラ、清華蘭ちゃんの秘書アイリーンも暗くなりがちなシーンに明るい笑いを添えてくれましたし、ひびきちの精神科医も淡々としたしゃべり口調が良かったです。
うーちゃんの白軍服、舞音を連想させましたが、お衣装同じでしょうか。
夏風季々ちゃんのロイス・モーランもセクシーでしたし、菜々野ありちゃんの一人娘スコッティーも可愛らしかったです。
おだちんの公園の学生も溌剌としていて爽やかですし、また、天愛るりあちゃんが可愛らしくて舞台を目で追っていました。
人生とは何か、栄光と挫折、というものを考えさせられた舞台でした。