第8回「このミス」大賞受賞作品。

馴染みの薄いクラシックのお話に
苦手だなぁとあせるあせるあせるあせるあせる
なかなか読み始めるまでに時間がかかって。
ついつい後回しにしてしまい
とうとう図書館の返却期限も押し迫って
半ば強制的にページを繰った作品。
だけど蓋を開けてみると
本当に読むことが出来てよかった。
作者さんに感謝したくなるほどにとても感動した逸品。逸本というべきか。



内容は予想通りにクラシック一色音譜音譜
ピアノ奏者としての苦悩をかなり本格的な観点で描いているのだけど
びっくりするほどに読みやすい。
かなりマニアックな内容であるのになぁ。

ドビュッシーの月の光はたまたま聴いたことがあってよく知っている作品だったのも幸いしたのかな。音を文字で表現すると頭の中で音が奏でられるという不思議な体験も味わえました。

そして「このミス」大賞ということで
最後に大大大
どんでん返しが用意されているのが
本当の醍醐味。すっかり油断していたあたしはものすごい不意討ちくらって
作者さんの思う壺だったのだろうけど。
びっくりするやらショックやらで
読後にひとり
伏線の回収を自問自答する時間もいとおしく感じちゃいました。