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日本の落語人口ってどのくらいなんだらうか?

昨日は「寄席」に初めて行ってまいりました。落語自体は何度か以前の仕事関係で見たことはあったものの、客として観るのは今回が初めて。

柳家花緑の~花緑まつり~

場所は上野、鈴本演芸場。花緑が十夜連続で、人情噺「子別れ(通し)」を演じております。
「子別れ」といえば、最近では「タイガー&ドラゴン」最終話で出てきたことでも有名な噺。
内容は、酔っ払いの駄目亭主が妻に出ていかれたものの、その後更生し復縁に至る。そのきっかけを作ったのが一人息子で、これぞまさに「子は鎹(カスガイ)」ってな噺。(←ちとはしおり過ぎかも…)
通しでやると中身はゆうに一時間を超えるため、通しで演られることは少なく、しかも10日連続で演るのは初(?)の試み。
前を林家たい平、春風亭小朝らが固め、会場は立見が出る程の大盛況。

で、どうだったかというと…
俺、はっきり言って今まで、日本の古典芸能といいものを舐めてましたわ…
役者の真骨頂は独り芝居だとよくいいますが、落語はまさにそれ。
座布団一枚のステージで繰り広げられる誤魔化しの効かない独り芝居。
涙を見せたかと思った次の瞬間には無邪気な笑顔。秒単位で目まぐるしく変わる花緑の表情。人情噺に片寄りすぎないようにはさまれる笑いの数々。人間の集中力は90分しかもたないと言いますが、それを全く感じさせず、圧倒されっぱなしのままあっという間に物語はクライマックスへ。
噺が終わり、緞帳が完全に降りた時感じた、あの絶品のフルコースを食べた後のような満足感が忘れられません。一発で俺は落語の魔力の虜にさせられましたもの、ええ。

柳家花緑。落語家。35歳。

彼の芸はこれからもさらに洗練されていくことでしょう。彼の更なる成長に心底期待します。

そしてこの素敵な取組を企てたI氏。いつもいつもありがとうございますm(__)m

落語サイコー!!!