たとえ世界が明日滅びようとも・・・ | NO ! BIKE ! NO ! LIFE !

たとえ世界が明日滅びようとも・・・

たとえ世界が明日滅びようとも

今日も僕はバイクに乗る。



NO ! BIKE ! NO ! LIFE !



この文面は


2009年より

NO BIKE NO LIFE


というロゴと一緒にお店のポスターや
ブログなどに使ってきた文面です。




NO ! BIKE ! NO ! LIFE !

この文面の元は




たとえば世界が明日終わりだとしても
私は今日もリンゴの木を植える。


ドイツの神学者 マルティン・ルター(1483-1546
の言葉です。


ルターは牧師でもあり宗教改革の中心人物です。
キリスト教徒であり、なおかつ旧来の信仰に

疑問を持ち、およそ百条からなる「教会批判」をぶちあげ、
カトリック世界に大きな影響を与えた人物です。





「明日世界が滅ぶとしても」というのは、

そのまま額面通り世界が終わる(最後の審判が来る)ことと
考えてもいいですし、

または自分が死んで
しまうという意味かもしれません。



それでも「リンゴの木を植える」というのは?
「リンゴ」はそもそも
キリスト教世界では「禁断の実」として知られ



「タブー」や
「知恵(禁断の実を口にしたアダムとイブが知恵をつけたため)」、



そういったものの暗喩です。
(ルターの時代は教会の教義への批判はまさしく「禁断」「タブー」の領域でした)


それを「植える」ということは・・・自分自身のあり方や思想や
考え方を若い世代へ伝えて行きたいと言うことかもしれませんね。




明日、世界が終わりになってしまうということは、

今日、リンゴの木を植えても実りを得ることは出来ません。




リンゴの木、自体もなくなってしまいます。



それどころか、


その人のそれまでの蓄財も業績も記憶さえも無くなってしまいます。
あるいは人類の歴史でさえ無くなることですよね。
そして、自己と言う存在自体も忘却されてしまうことです。





「リンゴの木を植える」という表現には、
明日への希望を持って
どんな時にも前向きに日々の勤めを果たして行こう
そんなルターの熱い思いが込められてる気がします。

そしてその真意には、未来においてすべての存在が失われようとも
一人の人間が生きて存在したと言う事実は失われないと言うことだと・・・。

私は、このルターの言葉を




NO ! BIKE ! NO ! LIFE !









たとえ世界が明日滅びようとも、

今日も僕はバイクに乗る。







こんな風にアレンジしました。




バイクに乗ると言うのは、ある意味、




危険な乗り物であることを承知の上で
わざわざ特別な免許を取得し乗るということですよね。




NO ! BIKE ! NO ! LIFE !





でもそのリスクに取って代わるほどの
新しい世界を手に入れられる
素敵なことでもありますよね。





つまり。バイクに乗るというのは、ある意味、

「覚悟」に近い思いが必要でもあると思います。



NO ! BIKE ! NO ! LIFE !


事故を起こさないように最新の注意を払って乗る。

たとえ

事故にあっても己の責任で乗ったものなのだから
そのすべてを受け入れる覚悟を持つ。そんな覚悟です。




だからこそバイク乗りは特別な感情でつながることが

できるんですよね・・・


NO ! BIKE ! NO ! LIFE !






さっき「また!明日!」と分かれた仲間がもう二度と
合うことができなくなるかもしれない、



今、目の前を走っていた仲間が別れの言葉も言わずに
いってしまうかもしれない・・



そんなことまでも受け入れながらつながるのです。

覚悟を持った人たちのつながりなのです。




NO ! BIKE ! NO ! LIFE !





私はそんなバイク乗りたちが気軽に集まれて

嫌なことや
楽しいこと
悲しいことや
嬉しいことを

一緒に感じれる仲間が作れる場所を作りたくて
がんばってきました。




NO ! BIKE ! NO ! LIFE !


NO ! BIKE ! NO ! LIFE !

NO ! BIKE ! NO ! LIFE !




しかし、




5年間、変わらずにBIGONEを愛してくれた

バイク乗りたちに残念な報告をさせて頂きます。




2013年3月31日を持ちまして
Club BIGONEは閉店させて頂きます。





世界が滅びようとも、明日に向かって走り続ける、
新しいまだ見ぬ地を探して旅に出る



そんな希望を持った人でありたい、いてほしい。
そんな思いを込めてこの文章をポスターにした5年間。




たくさんのバイク乗りの笑顔に触れ
たくさんのバイク乗りの素顔に触れ
たくさんのバイク乗りの苦悩に触れ
たくさんのバイク乗りの感情に触れ



颯爽と風を切って登場し明るい笑顔で

入り口のドアを開けて入ってくるみなさんの姿を
永遠に忘れません。




NO ! BIKE ! NO ! LIFE !




私はBIGONEというお店で
たった5年間の歴史しか作れませんでしたが

いつか振り返った時にみなさんの記憶に残る店であってくれてたら・・・

そのときは心の底から嬉しく思います。




NO ! BIKE ! NO ! LIFE !



いつの日にか・・・




またバイク乗りという特別な価値観で
つながれる愉快で楽しい場所を作ることができたら、



若い世代がバイクに乗りたい!バイク乗りになりたい!
そんなバイク乗りとして存在できたら・・・



そんな希望をもって

明日からもリンゴの木を植えます。





残りわずかな営業日ですが
どうぞ房総においでの際には気軽にお立ち寄りください。



NO ! BIKE ! NO ! LIFE !


NO BIKE NO LIFE

たとえ世界が明日滅びようとも今日も僕はバイクに乗る。