数日前ですが早くもメジャー第1戦のマスターズゴルフが終わってしまいました。

 

 

開幕前日から初日は、桜の開花と相まってさあ、これから本格的にシーズンが始まるぞ!!という物凄い高揚感に包まれるのですが、最終日にウイナーが決まると、とうとう終わってしまったか、という落胆とも取れる気持ちも入りそのギャップに何とも言えないものを一縷感じたりもします。

 

 

今回取り上げるこのアイアンはマスターズゴルフの地上波TV放送で解説をつとめる、中嶋常幸選手が使用していた往年の名器です。

 

 

TN=ツネユキ・ナカジマ 87=1987年という意味です。オールドファンにはもはや細かい説明は要らないでしょう。

 

 

因みにタイガーウッズ選手が1997年のマスターズゴルフでプロとして初優勝した時にバッグインしていたのがUSミズノのアイアンであることはつとに有名な話ですが、ロングアイアンに使用していたMP29はTN87であるということです。

 

 

で、何がレアクラブなのかなのですが、その答えはサテンフィニッシュという部分です。

 

 

まだたま~に見かけるTN-87ですが、通常はミラーフィニッシュのものです。自分もそのイメージしか持っていなくて本品を見た時は感動しました。

 

 

メーカーに確認したところ発売当時のカスタム仕様か、どこかの時点で修理依頼があったか、ということでした。

 

 

なお、仕上げとしてサテンとミラー、どちらが良い悪いではなく完全にプレーヤーの嗜好の範疇です。

 

 

 

 

日本が誇るアイアン史上不朽の名作。

中嶋常幸選手の初のシグネチャーモデルということもあり、重量や角度のヘッドの精度において寸分の狂いもなかったと言われています。市販品でのそれは今では考えられないことです。検証してみたいのですが、勿体なくて分解できません。

 

 

 

 

左:ミラーフィニッシュ  右:サテンフィニッシュ

一目瞭然です。

 

 

 

サテンフィニッシュの特徴として、光の反射を抑える効果がある。

また、映り込みも起きにくいので個人的には構えやすいです。同時に高級感もありますね、何故か。

 

 

 

ミラーフィニッシュ。

 

 

 

サテンフィニッシュ                  ミラーフィニッシュ

両者の見え方の違いがわかるでしょうか。

 

 

 

サテンフィニッシュ #9

今でも使えるとても良い顔つきをしています。

古さを感じさせない。

 

 

 

サテンフィニッシュ #7

個人的にヒールが低いデザインが好みで、サテンフィニッシュの方がそのように見えるので好印象。

 

 

ミラーフィニッシュ #7

サテン、ミラー共に風合いがあります。

フィニッシュが違うと別のモデルに見えるというのも感じますね。

 

 

 

サテンフィニッシュ #3 時代の産物です。

この凛とした佇まいの圧力が凄いです。アイアンクラブの造形美を特に感じる事ができます。

近く、ロングアイアン特集の記事もお届けしたいと考えています。

 

 

改めてマジマジと見てみると、現代のクラブに混じっていても特段の違和感はありません。

 

これが1987年のモデルなのか・・・という驚きのみです。

 

当時のダイナミックゴールドS400装着では全く歯が立ちませんが、やや緩いシャフトであれば打てる可能性も感じます。

 

単品で入手できれば試してみたいですね。

 

今現在では機能性を追求したアイアンクラブが溢れているなか、あえてこの手のタイプを使う必要はないのですが、所謂”単一素材の一枚もの”に惹かれてしまうのはオールドゴルファーのサガでもあります。