□第27話□
『球技大会』
本塔で会った癇に障る連中のせいで、急遽バスケの種目にエントリーすることになった生徒会メンバー5人。
そしてそれからメンバーたちはすぐさま寮へと戻り、早速他のテニミュ科の生徒を学食に集め事情を説明したところで、
球技大会へ向けての緊急会議を開くことになった。
漣「エイッ、野郎共準備はいいかー?!」
「「「「「「「「オーーーーーーーッ!!」」」」」」」」」
漣「絶対全部優勝すっぞー!」
「「「「「「「「オーーーーーーーッ!!」」」」」」」」」
漣「あんなふざけた奴らに負けんじゃねーぞー!」
「「「「「「「「うぃーーーーーっす!!」」」」」」」」」
頭にどこから用意したか分からないハチマキを巻いて、生徒に向けて気合充分でそう呼びかける漣。
そしてその横には腕を組んで同じく不機嫌そうな顔を浮かべた生徒会メンバー4人が黒いオーラを出しながら立っている姿があった。
(このときのイケメンたち全員が3割増しで柄が悪くなってたのはおそらく気のせいではないだろう…。)
そんな中、意外と冷静なズッキーが学食の椅子に座り、体を後ろに仰け反らせながらメンバーたちに向かって口を開く。
ズ「でもよー、バスケにはあの最強チームが居んだろ?俺ら本当に全部優勝できんのかな~」
漣「ん?そこは任せとけって♪俺ら生徒会メンバー5人が、テニミュ科を代表してバスケの競技に参加してやっからよ」
加「えっ、それマジっすか?!」
心「なんかやる前から勝てそうな気がすんな(笑)」
渡「おぅっ!打倒バスケ部だぜ!!」
英「(おいおい…

浮かれて気づいてないようだけど、生徒会が団結して全員同じ競技に参加するなんて…)」
K「(学園始まって以来のことじゃねーか…?)」
晃「…ってことは、修君今回はテニス参加しないの?」
「悪いな晃二…。ちょっと俺も今回ばかりは、黙って見過ごすわけにはいかねーんだよ」
晃「……」
通「…チェッ…(俺も修兄とちょっと戦いたかったのにな…)」
そんなとき、寮の学食にある扉をガラッと勢いよく開けて中へ入ってくる人物の姿が見えた。
全員が一斉にそちらに視線を向けるとそこには…。
和「よぅ、久しぶりだな。お前ら」
「「「「「「「「!?加藤先輩っ!!」」」」」」」」
相「や。久しぶり♪」
八「みんな元気そうだね^^」
「「「「「「「「相葉先輩っ!?王子先輩もっ!」」」」」」」」」
ガタッと椅子から立ち上がって驚いてるメンバー達とは対象的に、
生徒会メンバーは至って冷静に目の前の人物達に向かって挨拶をしていた。
「お久しぶりです、先輩」
馬「先輩たちも、お元気そうで何よりですよ」
心「一体…どういうことなんすか?生徒会トップの3人が揃って顔を出すなんて…」
瀬「俺、夢でも見てんのかな…」
和「フッ…可愛い後輩が俺たちのかつての敵と戦うと聞いてな。
これは黙って見過ごすわけには行かないと思って、高等部から抜けてきたんだよ」
相「頼まれてた敵の前回の試合のビデオテープ、放送部に頼んでもらってきてあげたよ?」
雅「ありがとうございます、先輩^^」
八「敵情視察とは、君たちも中々やることやるんだね?」
「相手の実力を見て戦略を練るのは、戦術の基礎ですよ?
つまらない意地とプライドを張って負けても、ただのバカにしかなりませんからね」
八「フッ…それは頼もしいことだ」
そう言って修の言葉に不敵な笑みを浮かべる王子。
馬「先輩たちの仇(かたき)は、俺たちがしっかりと取りますので」
漣「あいつらにはちょっと俺らもカリあるしな」
健「たっぷり思い知らせたるわ」
「…おい、闘争心燃やすのはいいけど、頭に血ぃ上りすぎて肝心なこと忘れてんじゃねーのか?」
「「「!…ん?」」」
「良いか?あいつらは1年のころからバスケ部に入ってて、そこそこ良い大会成績も残してるんだ。
それに比べ、俺たちはクラブ活動すら参加していない、いわば遊びでしかバスケをしたことがない素人チーム。
奴らが夏の大会で引退したとは言え、実力は現役部員と同等だと思ったほうがいい」
「「「「……」」」」
「つまり、口先で言うほど俺たちが優勝を手にする確率は、極めて低いということだ。
加えてそいつらのクラスの担任は、バスケ部の現役顧問らしいからな。
きっと、あいつらに今年も優勝するよう徹底的に教え込んでるはずだぜ?」
漣「っ…じゃあ、俺らはやっぱ勝てねーってことかよ!?お前そんなんで悔しくな…」
「誰が『勝てない』なんか言った?」
漣「!……」
「俺があんなこと言われて、まさか何の考えもなしにタダで引き下がるとでも思ったのか?」
そう言ってニッと不敵な笑みを浮かべる修を見て、一瞬面食らったような顔をする漣。
「加藤先輩たちにわざわざ来てもらったのは、何もビデオテープを届けてもらうだけでも、俺たちに激励の言葉をかけてもらうだけでもない」
「「「「…?」」」」
和「球技大会本番まで、時間がある限りお前らにみっちりバスケを仕込んでやるぜ?」
漣「!先輩…」
そう言ってニッと笑う加藤先輩たちのほうに視線を向けてみれば、その横でこちらに笑顔を浮かべている八神先輩と、その横でウインクしながらピースしている相葉先輩の姿あった。
「あと、龍先生と南先生にも応援頼んどいた。2人ともバスケ経験者だから、何かと教えてくれると思うぜ?
一週間たっぷり練習して、天狗になってる奴らにいっちょ一泡吹かせてやろうじゃねーの?」
「「「「……」」」」
健「(…正直前から凄い奴やとは思っとったけど…)」
漣「(まさかここまで凄いなんて…)」
馬「(普段は周りに一切の興味を示さないリーダーが…)」
雅「(久しぶりに、本気になってる…)」
和「…んじゃ、話も纏まったことだし、早速実践練習と行くか?
高等部の方に生徒会専用の娯楽施設がある。
そこにバスケのコートもあるから、今からそこ練習に行くぞ」
「はい!
…んじゃあ悪いけど、3年が引っ張って誰がどの競技に出るか決めといて。
できるだけ確実に勝てそうな最強メンバーを選んどけよ?」
「「「「「「「「は、はいっ!」」」」」」」」」」
「練習終わったらズッキーの部屋取りに行くから、そのつもりでよろしく。
んじゃ、行くぞお前ら」
「「「「お、おぅ…
!」」」」こうして、修の提案によって毎日放課後と休み時間に、龍先生と南先生…
そして、以前に戦かった経験のある先輩たちの指導の下、
球技大会に向けて生徒会メンバーの特訓の日々が始まった。
≪続≫