ストレス社会と言われる中、「ストレスがたまって暴飲暴食しちゃう」、「ストレスで甘いものが欲しくなる」という状態になることがよくあると思います。
人はストレスを感じると、『コルチゾル』というホルモンが分泌されます。
そのため、コルチゾルはストレスホルモンとも言われます。
コルチゾルって何?
コルチゾルは、人間にとって無くてはならないホルモンです。主な働きとしては、血圧上昇、血糖上昇、心収縮力の上昇、心拍出量の上昇を起こします。
こうやって作用をあげると、余計なことをすると思われがちなホルモンですが、人がストレスを感じた際に身体のエマージェンシーレベル(緊急事態レベル)上げるホルモンだと考えるとわかりやすいと思います。
人はフィジカルでもメンタルでもストレスを感じるとストレスホルモンであるコルチゾルを増やしますが、一時的なホルモンの分泌であればさほど問題ありません。
でも、常にストレスがかかって、コルチゾルの分泌量が多量に、そして持続的に分泌される状態が続く時…とても危険です
分泌される量によっては、血圧や血糖レベルを高め、免疫機能の低下や不妊をもたらす・・・なんてことも
それだけでなく、過剰なストレスにより多量に分泌された場合に脳にも負担をかけることがわかっています。
その他の作用としては(ちょっと難しいかもしれませんが)、コルチゾルがもつアルドステロン様作用によって腎臓の遠位尿細管でのナトリウムの再吸収が促進され、血液中のナトリウムが増加するのでむくみを発症します。
これだけ色々聞くと、コルチゾルが悪者のようですが、あくまでストレスが悪者なのでお間違えなく。
ストレスがかかることでコルチゾルが分泌されることが分かったところで、今度はコルチゾルがダイエットとどのように関係しているかをお話します。
ストレスホルモン『コルチゾル』とダイエットの関係
常にストレスがかかっていると、コルチゾル分泌され続けている間、『セロトニン』というリラックスするためのホルモンの分泌が抑えられてしまいます。脳はそんな状態を危険であると判断し、なんとか避けようとして簡易的に快感を感じようとします。
この時に、甘いものを摂取すると、快感系脳内物質であるドーパミン、多幸感を感じるβエンドルフィンが放出されます。
だから、ストレスがたまると甘いモノを欲するんですね。
甘いものをとることで一時的にコルチゾル分泌レベルを下げることが出来ますが、ストレスになっている外的要因がなくなるわけではなく、根本の解決にはなっていないのでまたコルチゾルが出てきます
そして、また甘いモノを食べて快感を得ることを繰り返します
それにドーパミンやβエンドルフィンには依存性があるので、結果的に甘いもの依存となってしまうんです。
ダイエットを成功させる鍵
ストレスホルモン『コルチゾル』とダイエットの関係についてを書きましたが、ストレスがひどくなると甘いモノに手が伸びてしまうので、ストレスを軽減することがダイエットを成功させる鍵と言えるでしょう。ストレスを普段あまり感じないという方でも、知らず知らずにストレスがたまっていることもあるので、コルチゾルが分泌され続けないように、マッサージやお風呂にゆっくり浸かるなどのストレス軽減を出来る限り心がけることをおすすめします。
お客様の中でもなかなか体重が落ちない時に、鍼治療やマッサージ、昼寝などを取り入れてストレス軽減を行うことで、体重が落ちたという例があります。
トレーニング自体も体にストレスとなっていると思うので、体を休めたりほぐしたり、いたわってあげることが何より大切です。