「畑の持ち主はセウン堂の奥様、お前の母さんだ。
折見て話すつもりだったがもう知っているんだって・・
どうして黙ってた」とスボク。
「栽培は難しいと?」
「言葉では言い表せないほど苦労したらしい。
ずっと失敗続きで今回初めての収穫だったと・・
お前にあげたくて6年物をあきらめたそうだ。」
「ありがたくない。どうして生きている人を死んだと?
あんなウソをつくべきでなかった。」とスングム。
「俺が情けないからだ。あまり母さんを恨むなよ。
あの時は俺も若くてエレナが忘れられなかった。
いっそ死んだことにすればあきらめもつくと思った。」
「私はどうなるの?」
スングムは工場を出て走りながらヨニのことを思い出し、
胸が痛い。
ヨニはスングムのために料理の準備をしている。
ジンギョンは義母(大奥様)に
「スングムは来ないから、義姉さんを止めて」と言うが
「来るわ。貧乏人はプライドがないから・・」と義母。
ジンギョンは義母がスングムのプレゼントのスカーフを捨てたこと、
またヨニが逃げ出そうとしてチスに捕まったことなど知る。
「どうして私たちはそんな生き方を?」
「すべてあんたとイノクのくだらない良心のせいよ。
チスは容赦ない。ヨニと同じ目に遭わないよう気を付けて。
セウン堂の娘らしくね・・留学も結婚も兄さんの言う通りに・・」と義母。
チスは「高麗人参持ってきたときや病院でも大奥様が
スングムにひどいことをしたから、来ない」と言うが、
ヨニはスングムが来ると信じている。
食事の用意ができスングムがセウン堂にやってきた。
「土の中に隠れた人参を育てるために宝石を売るなんて
格好いいわ。私が一番高く売ったのはあの赤い靴だった。
父さんは別れた女を忘れられず、3年間病気に・・
雪や雨の日は父さんと抱き合い、寒さに耐えていた。
結局物乞いの集団の中にいた。
母親のことを考える状況ではなかった。
父さんの息を確認しながら死なないで一人になってしまうと・・・
(泣くヨニに)泣かないで
泣いたら、物乞いの集団から追い出される。
シラミがわいても臭くてもあそこにいれば寒さをしのげた。
私を待ってた?それを信じ、心配しながら12年栽培した?
私のあのつらい時間を高麗人参で償うと?
私が戻った時、名乗らなかったのは
人参を見せながら格好よく登場するため?
困ったわ、全然ありがたくない」とスングム。
ヨニは「私を許して」と謝る。
「父がくれた名前よ。二度と呼ばないで」と言う。
スングムの夢だった。目が覚め、スングムは息を殺して泣く。
次の日
スングムはセウン堂へ行かず、川で洗濯に没頭している。
ウチャンはスングムがセウン堂に行ってないと聞き、捜しに行く。
ウチャンはスングムを見つけ、映画ターザンの話をする。
「ジェーン。いつでも俺を呼んでくれ」と言ってスングムを抱きよせる。
「今日はセウン堂へ行かなくてよかった?
だから、そばで笑ってくれるの?」とスングム。
「お前さえ気が楽なら、それでいい。」とウチャン。
「どっちも心苦しい。父さんにどんな顔すれば?」
旅籠に料理が届く。
「奥様が一睡もせず作った」とミスンは言う。
薬局ではスングム、ウチャン、ジョンスが
ヨニの作った料理を食べる。
「セウン堂に行かなくてよかった、行ったら暴言吐いた」とスングム。
「必要なときは言わないと・・ためるとよくない。」
「母さんに暴言吐いた。夢の中で・・
生々しい夢だった。起きてたくさん泣いた。
あんなに恨んでいたのね。暴言吐く自分が怖かった」とスングム。
チスに呼ばれ「大使館へ行け」と言われるジンギョン。
「兄さんと大奥様は味方同士だったのね。私は知らなかった。
兄さん夫婦は仲が良くて、大奥様は優し姑だと・・
スングムと別かれさせるためにキャッシーを利用したなんて
想像もしなかった。早く渡米したい」とジンギョン。
ジンギョンは薬局へ行き、スングム達に渡米すると告げる。
イノクはセラからジンギョンの留学の話を聞き動揺する。
ヨニはスカーフを義母が捨てたと知る。
「奥様が寝込んできたとき、大奥様は私に捨てろと・・
外のゴミ箱に捨てた」とミスンはヨニに話す。
ジンギョンもそれを聞いていて
「そうよ、スングムは捨ててあったスカーフを見たの。
でもそんなことで怒る?みんなで義姉さんをバカにしすぎる。
頼むからしっかりして・・・
スングムがなぜこなかったと?」
ジンギョンから理由を聞きヨニはスングムに会いに行く。
途中ヨニはスボクを捜しているスングムと会う。
スングムはヨニと目を合わせず、
「父さんを見てませんか?・忙しい・・」と言い・・・・