あ、あれ?
やっぱりなんかおかしいぞ?


松潤はおいらをからかって、
遊んでるだけだと思ってたけど、
もしかして・・・


違うの?


なんでそんなに翔くんのこと気にする?
そりゃ、翔くんに誤解されたくないけど、
翔くんがおいらのことそんなに気にするとは思えない。


「・・・翔さんに、
俺とのこと誤解されたくない?
翔さんだって誰かとしてるかもしれないよ?
大野さんじゃない誰かと・・・」


そんなこと言われなくても、
ちゃんと分かってるよ。
きっと翔くんには、可愛い女の子が・・・


寂しいけど分かってる。


ねえ、松潤。
なんでそんな泣きそうな顔してるの?
自分で言っといて、
もしかしておいらを傷つけたと思ってる?


おいらを抱きしめて「ごめん」だなんて、
なんで謝るの?
おいら平気なのに・・・


みんながスタジオに入って、
振り付けが始まった。
集中しないといけないのに、
さっきの翔くんの答えが気になる。


けど、それ以上に今日の松潤はいつもとなんか違くて、
ほっとけない。


「・・・松潤?
どうした?気分悪い?
いつもと動きが違う。少し休む?」


「・・・大野さん」


ずっと黙ってた松潤が、
おいらの名前を呼んで、
おいらのことを抱きしめた。


「え?
ちょっと・・・まつじゅ・・・ん!」


「しっ!静かにして」


「・・・え?」


もしかして、
本当に体調悪いのかな?



「・・・何してるんだ、松本!
智くんから離れろよ!」


え?しょ、翔くん?


いきなり2人の言い合いが始まった。
おいらは松潤に抱きしめられたまま動けなくて・・・
そしたら、翔くんに腕を掴まれ、
松潤から引き離された。


そして、


翔くんがおいらを背中の後ろに隠すように、
松潤とおいらの間に体を入れた。


それでも2人の言い合いは収まらない。


え?おいらが翔くんの所有物?
松潤何言ってんの?


翔くんはなんでそんなに怒ってるの?


もうなんだかわからなくて、
おいらは翔くんの背中から離れ、
2人の間に立つ。


「ちょっと!2人ともどうしたの?
ねえ、翔くん?どうしたの?
松潤が戯れてくるのはいつものことだよ」


そう言うと、
翔くんはいつもの笑顔に戻った。
けど松潤は・・・


おいらの肩を抱いて、
また翔くんに突っかかってる。


もうなんだよ!
わけわかんない!


気分が悪いと思って心配してたのに、
壁ドン、床ドン、あと・・・顎クイ?
俺が教えてあげようかってなんだよ!


何度も言うけど、
おいらはされる方じゃなくてする方なんだってば!


松潤のバカ!


「・・・何だ残念。
さて、ちょっと休憩にする?」


そういえば動いたし、
お腹減ったな。
もしかして2人ともお腹空いてて怒りっぽくなってるのかも。


おいらは翔くんを誘った。
「いく」と返事する翔くん。


振付師さんに振りの確認をしてる、
ニノと相葉ちゃんにも声をかけた。


うん。
こういう時は休憩が一番だよね。


けど、
2人はなんで喧嘩したんだろう。


翔くんに聞いてみようか、
松潤に聞いてみようか。


ニノが気になるんなら聞けばいいって言ってたな。


「・・・翔くん、あの・・・」


翔くんに話しかけようとしたら、
急に相葉ちゃんに腕を掴まれ、
同じく腕を掴まれた翔くんと、
スタジオから連れ出された。