「もう、・・・しょおくんのいじわる」


「ん?どこが?」



翔くんに散々鳴され、もうなんの力も入らないおいらの身体。
翔くんが腕枕して、優しく髪を撫でてくれている。



「今夜はおいらが、翔くんを食べようと思ってたのに、
これじゃいつもと一緒じゃん!
それにあんな恥ずかしいこと・・・」


「ふふ、残念でした。
恥ずかしいことって?」


「・・・それは・・・その・・・」


「でも、良かったでしょ?
貴方の中、いつもよりすごかったよ、
智くん興奮 した?」


「バカじゃないの!
もう、しょおくんなんか知らない!」



プイと顔を背けると、
翔くんがおいらに覆いかぶさり、
強引に唇を奪う。


「んあっ・・・んんっ」


「俺は 興奮 したよ。
だって俺の上で踊る貴方はマジ色っぽかった。
あれは反則だよ。あれで理性が吹っ飛んだ」


「え?・・・」


「ちゃんと自覚して?貴方は自分が思ってるよりも、
無駄に色っぽいの!誰でも魅了されちゃうんだから」


「・・・無駄にって・・・」


「そんな姿を見れるのは俺だけ。
貴方は俺のものなんだから、
俺は貴方を離さないよ」



翔くんがおいらを強く抱き締める
おいらもそれに応えて、抱き締め返す。



「ふふ、なんかいい。貴方に抱き締められるの」


「ん。抱き合ってるだけでも幸せだ、おいら」


「・・・それとこれとは話が違う!」


「へ?」


「今夜は朝まで寝かさないよって言ったよね?」


「・・・おいら朝早いって言ったよね?」



翔くんが捨てられた子猫みたいな瞳でおいらを見る。
おいらだって欲しいけど、仕事だもん。
ここは引けないな。



「・・・・・」


「・・・・・」


「じゃ、キスで我慢する」


「キスで終われないくせに・・・んんっ」



翔くんがおいらの口に舌を 入れてきた。
やらしく 動くそれにおいらも、舌 を絡める。



どんどん深くなるキスに、
思考回路がショートする。



ただただ君を求めてしまう。



翔君はずるい。
おいらが翔くんのキスに弱いこと、
ちゃんと知ってるんだ。



キスしてる時の翔くんの甘い顔がすき。
かすかに聞こえる甘い吐息がすき。
おいらの身体を触れる翔くんの指がすき。



おいらをすぐその気にさせる翔くんがだいすき。








ああ、やっぱり今夜も、


眠れないや・・・・