・・・やられた!

しかも、2箇所も書かれてるのに、全く気がつかなかったなんて・・・

しかも、足の付け根って・・・

は~、情けない。






隣で幸せそうな笑顔を浮かべて寝ている貴方。

そっと頬に触れたみた。






「・・・むにゃ・・・」


・・・・・・






智くん、今熟睡中だよね。

やり返すなら、今しかない・・・よね。

ふふふ。







俺はそっとベットを抜け出し、机のペン入れから、

マジックを取り出す。







さて、どこに書こうか。

掛布団をめくると、小さく丸くなって猫みたいに寝てる貴方。

・・・可愛いな。







これ本当に俺の一個上の、しかも男なのか・・・?

華奢なんだけど、均等に筋肉がついていて、

引き締まってるんだよね。

そっと貴方の身体に手を伸ばす。







おっと、違う違う。

落書きをするんだった。







「・・・んんっ・・だめ・・だよ・・松じゅん」




貴方の声がしてビクッとする。

え?でも今・・・松本って言った?




「こんなこと・・・しょうく・・んに、ばれちゃ・・う・・」




寝言か?

俺にバレるって何が?




「んなっ・・・ニノも、相葉・・ちゃんも、だめ・・」



ん?ニノも相葉くんもいるの?



「やん、やだって、・・・おいらには・・・できない」



・・・・・これって。



「んっ・・んふふ、くすぐったい・・・って」



・・・・・



「も、だめ・・・しょお・・くんに・おこられる・・・ああっ」






「・・・ちょっと!智くん‼︎起きなさい!

貴方一体夢の中で何されてるの⁈」



「ん?・・・あ、あれ?おいら・・・」



「いったいどんな夢みてたの?

もしかして、みんなに・・・その・・・」



「え?・・・おいら、

みんなで翔くんの身体に落書きしてる夢みてたの」



「え?・・・落書き⁈」



「・・・翔くんこそ、マジック持って何する気だったの?」







俺は慌てて持っていたマジックを後ろに隠した。

みるみるうちの貴方の口が尖ってきて、






「むうぅー、仕返しするつもりだったんでしょ」





・・・・だから、その顔反則なんだって。






「え?何・・・んんっ・・・しょお・・・んっ」





俺は落書きするのを忘れて、

貴方のその尖った口に 吸い ついた。





















おいらは、背中があったかくて目が覚めた。

翔くんがおいらを後ろから抱きしめながら寝ていた。




そっと翔くんと抱き合うように身体の向きを変える。





ふふ、可愛い寝顔・・・

翔くんの前髪に手を伸ばす。

ふと手の甲に何か書いてあるのに気づいた。







『どんな貴方も愛してる』







小さい字で書いてあった。





・・・うん。






おいらも、どんな君も





愛してる。