翔くんはいつの間にか戻って来てて、

スタッフさんと打ち合わせしていた。




翔くんと一緒にいなくなったニノが、

相葉ちゃんと一緒に遅れて戻って来た。




相葉ちゃんの影に隠れるように立つニノ。

ニノを隠すように立つ相葉ちゃん。




よく見ると、ニノの目は真っ赤だった。

何かあった?

翔くんもいつもと雰囲気が違う?





「ケリが付いたのかな?」


「え?」


「ふふ、本当にあんたは罪作りだな」


「松潤、それ、どういう意味?」


「ん?あんたは愛されてるなってこと」


「?」


「ねえ?聞いてもいい?あんたはなんで翔さんに告白しないの?

ずっと前から好きでしょ、翔さんのこと」





松潤がおいらの耳元によってきて、こっそり聞いてきた。

おいらは松潤に気持ちがばれてることに驚いた。





「え?なに言って・・・それに翔くんは

相葉ちゃんと付き合ってるんでしょ?」



「・・・なるほど。そう思い込んでたわけね」



「思い込みって?」



「ん?そう思い込み。

本当にあの二人が付き合ってるって思ってんの?

もっとよく見てみなよ。誰が誰を見てるか、

答えはすぐ分かるよ」




「・・・・・」




松潤は男前なウインクをして、
スタッフさんのところへ行ってしまった。





ちょっと待って、

それってどういうこと?





誰が誰を見ているかって?

ふと視線を感じてその方向を向く。





翔くんがおいらを見ていた。
おいらと目があって慌てて目を逸らす君。





あれ?

いつもおいらの方が翔くんを見てて、

翔くんがそれに気づいて目を逸らしてたんじゃ・・・





え?

あれ?いや、そんなことない・・・はず。





相葉ちゃんに目をやると、

心配そうにニノを見つめてる。





相葉ちゃんの好きな人は、

翔くんじゃなく、

・・・ニノなの?





しばらくして、もう一度こっそり翔くんを見てみると、
やっぱり、おいらを見てて、目が合うと慌てて逸らす。






翔くんが見てるのは、

相葉ちゃんじゃなくて、





おいら・・・なの?