ふふふ、ふふふ。


「・・・・・」


んふふ、んふふふ。



「・・・えい‼︎」


ゴン!


「うお!いってー。誰?いきなり何すんだよ!」


俺はいきなり後ろから押され、バランスを崩し、
テーブルにおでこを強打した。


振り返るとニノがいた。


「なんか鬱陶しかったもんで。
静かにしてもらえます?思い出し笑いが、ウザいです」


「お、お前、押す前に口で言えよ!」


「・・・ ウザい」


「もう、遅いわ!」


「・・・あなたにちょっと聞いてもらいたいことあったんですが、
今日はやめときます」


「へ?珍しい。何?どうしたの?」


「・・・・・」


「ん?何々?」


「・・・その顔なんかムカつく!やっぱイイです」


遅れて、相葉くんと、松本に肩をだかれている貴方がやってきた。


ニノがいつものソファーでゲームをし出した。
あれ?なんかいつもと雰囲気が違う?
ニノの様子がおかしいような・・・


そう思ったけど、智くんに必要以上に絡む松本が気になり、
それどころじゃなくなった。


「こら!松本!いい加減離れろよ!
智くん嫌がってるだろ?」


「そんなことないもんね?大野さん。
うるさい男は嫌われるよ。
・・・翔さん、意外と小さいな」


「うっさい!小さくて悪かったな。いいから智くんから離れろ!」


松本を貴方から引き離そうとしてたら、貴方が俺のデコに気づいた。


「え?翔くんおでこどうしたの?
真っ赤になってるよ?」


俺は何も言わず、ニノに視線を向ける。


「私は何もやってませんよ。
ウザいからって、押したりしません」


「ふふ、翔ちゃん、ニノにやられたの?
ダメじゃん!ニノ。傷は見えないとこに付けなきゃ」


「お、お前、恐ろしいこと言うな!」


相葉くんがニノの頭をポンと叩く。
一瞬ニノの頬が赤くなった気がした。
けど、すぐいつものニノに戻った。


「ん。腹ですね?」


そう言って相葉くんに微笑む。
心なしか嬉しそうなニノ。


あれ?
なんだろう。この感じ・・・


貴方に目をやると、
ニノと相葉くんを微笑ましく眺めていた。


え?


そう言うことなの?



「で?ニノ。翔ちゃんがウザいって?」


「見てくださいよ、あのデレ顏。
最近さらに酷いでしょ?思いません?」


「・・・まあね。でもそれだけ幸せってことじゃない?」


「でも、うざい・・・」


「・・・だな。ねえ、大野さん、本当にあれでいいの?
また引き返せるよ。今からでも俺にしとかない?」


松潤がまた智くんに引っ付いてる。


「んー、どうしようかな」


「ちょっと!ウザいとか、あれとか、なんだよ!
智くんも、迷うとこじゃないでしょ!」


俺は立ち上がって抗議する。


「もう翔くん!」


そう言うと貴方が俺の前に立ち、
俺に手を伸ばす。
叩かれるっと思い、目をつぶり身構えた。


貴方は俺を、ぐいっと引き寄せ、
ちゅっとキスして来た。


「もう、うるさい!」


「え?・・・」


真っ赤な顔した貴方が、
そそくさと楽屋を出ていく。


俺は びっくりして立ち尽くす。


「・・・やっぱり、ウザい」


「うひゃひゃひゃ、翔ちゃんが静かになった。
大ちゃんやるぅー」


「もう、いちゃつくならよそでやってくれ」