ふと気が付くと、おいらは翔くんの腕枕で寝ていた。
そっと振り返ると、おいらの頭を撫でていた翔くんと目が合う。


「あ、起きた?」


「ご、ごめん、腕をいたいよね?」


「や、良いの。俺今、すっげー幸せ。貴方のためなら朝まで大丈夫」


「ふふ、本当かなー?」


「お!試す?余裕だよ!」


翔くんの笑顔が可愛くて、思わずおでこにちゅっとキスをした。
戸惑ってる君は、昔の小さい君みたいで、おかしかった。


「む!何がおかしいの?」


「だって、その顔・・・
それにおいら達、会えないって言っても、一週間位だよね?
本当、翔くん、堪え性ないな」


「その言葉、そっくりそのままお返しします!
あんな智くん、初めて見たよ。あんな妖艶な・・・」


思い出しただけで、また身体の中心が熱くなる。
貴方も俺を求めてるって分かって、嬉しかった。


いつも俺だけが、欲しがってると思ってたから・・・


「・・・また、当分会えないね・・・」


「今度は俺が襲いに行くかもね、堪え性無いですから」


「ふふ」


「ねえ、松潤とのデートどうだったの?」


「・・・気になるんだ、おいら、信用ないんだね」


ちょっといたずらっ子っぽい顔をする貴方。


「ち、ちがうよ、ただ松潤の気持ちはよく分かるから・・・」


「・・・ん。おいらもよく分かった。
ずっとおいらのこと見ててくれたんだなって。
あんな男前、いないよね。
断っちゃうなんてもったいなかったかな?今からでも・・・」


「な!駄目!俺は貴方を離さないよ!」


「んふふ、・・・ん。・・・おいら達は離れちゃいけないんだ。
幸せに、すっごい幸せにならなくちゃ!ね、翔くん」


「うん」


翔くんがおいらに覆いかぶさってくる。
ニヤニヤ笑ってる、本当顔に出るよね。


「・・・じゃ、松潤が羨むぐらい、愛し合いましょ?」


「・・・」


「・・・何よ?」


「・・・言ってて恥ずかしくないの?」


「冷静に返されると、よりいっそうはずかしい・・・」


おいらの胸に顔埋めて照れまくる翔くん。
いつもは男前なのに、たまにこうやって子供みたいになる君が
おいらは、やっぱり好きだよ。



松潤、おいらのことずっと好きだったってと言ってくれた。


あんな真っ直ぐで、
曲がったことが大嫌いな松潤が、
おいらを好きだって。


ずっと近くで
見ててくれたんだね。


なんだかんだ言って、いつもおいらを助けてくれた。
ありがとう。


自分の事でいっぱいで、
その想いに気が付かなくてゴメンね。


松潤の気持ちはおいら、忘れない。
本当に嬉しかったから。


だけど、その気持ちには答えられない。







おいらの幸せは、


これから先も、


翔くんと一緒にいること。




おいらはこの幸せを、



全力で守るよ。