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「・・・あい。どちらさま?」


「おはよ、やっぱ、まだ寝てた?
下で待ってるね、大ちゃん」


「へ?相葉ちゃん⁈ご、ごめ、すぐ支度する」


慌てて時計を見ると、ただいま4:25
4時半にアラームかけといたんだけど、
相葉ちゃんの電話で起こされた。


相葉ちゃん、早すぎだよ・・・
横を見ると、


「・・・さとし・・くん、まだまだ・・・」


何やら如 何わしい夢を見ている翔くんがニタニタ笑いながら寝てる。
この変 態オヤジめ!


昨日の晩、前の約束?通りに翔くんがうちに来て、
本気で朝までしようとするから、寝かすの大変だった。
どんだけ体力あんだよ。


翔くんの頬をムギュっとつねって、
シャワーを浴び、準備する。


合鍵渡してないから、テーブルの上に鍵とメモ置いとかなくちゃ。
大慌てで、下で待つ相葉ちゃんの車の元へ走った。


「・・・ご、ごめ、待った?」


「おはよ。大丈夫。もしや昨日はやっぱり翔ちゃんが?」


「・・・翔くんはしつこいんだよね」


「うひゃひゃ!愛されてるぅー」


「・・・こんなに朝早く、どこ行くの?」


「ん。前、番組で行ったお店の大将が店に出す魚、毎朝釣るって言ってて、
一緒に行くか?って声かけてくれたんだ」


「・・・じゃ、今から行くところって・・・?」


「ん!海!そんで、船で魚釣り?」


「マジで‼︎相葉ちゃん、好き、愛してる‼︎」


運転してる相葉ちゃんの腕にしがみつく。


「わー大ちゃん、危ない!ふふ、いっぱい釣れるとイイね」


「ん!楽しみ、相葉ちゃんありがとう!」



当分釣りには行けないだろうっと思ってたから、
相葉ちゃんの粋なデートプランにかなりテンションが上がった!


お店の大将も、船頭さんも良い人で、
おいらは思いっきり釣りを楽しんだ。


相葉ちゃんはといえば・・・
最初はハイテンションで釣りしてたんだけど、
途中でうとうとし出して、今はすっかり熟睡中だ。


昨日は仕事が遅かったみたいで寝てないって言ってた。
・・・相葉ちゃん、おいらのために無理したんだろうな。
おっきいの釣って驚かしてやろ!



釣りを始めて、5時間後、港に戻って来た。


「相葉ちゃん、相葉ちゃん、起きて、着いたよ」


「・・・んんっ、へ?おおちゃん・・・はれ?俺寝てた⁉︎」


「ふふ、よく寝れた?」


「うわ!かっこわり~、デートで寝るなんで最低だ!」


そう言ってうなだれる相葉ちゃんを引っ張り起こして、
、ムギュっと抱きしめる。


「へ?あ、あの、大ちゃん・・・?」


「おいらのために、ありがと!」


「・・・ふふ、でもまだこれで終わりじゃ無いよ?
お腹空いたでしょ?大将、お願い‼︎」


「お!相葉くん、やっと起きたか?
じゃ行こうか!」


きょとんとするおいらを、今度は相葉ちゃんが引っ張って、
相葉ちゃんの車に乗せられる。


「・・・どこ行くの?」


「大将の店。今釣って来た魚をフルコースにしてくれるんだ」


「マジか!朝から何の食べてないから腹ペコだったんだよ。
相葉ちゃん、おいらの心鷲掴みだね」


「うひゃひゃ!俺に乗り換えるなら、今のうちだよ?」


「・・・・・・それもありか⁈」


「翔ちゃんが聞いたら泣くよ?」


相葉ちゃんがうひゃひゃ!と笑い、あっという間に大将の店に着いた。
続々出てくる魚料理に舌鼓を打った。


「美味しいね!これ、最高!」


「ふふ、これこれ、俺これが見たかったんだよね。
大ちゃんの美味そうに食べる姿」


「へ?」


「俺、大ちゃんの笑った顔大好きなんだ!
釣りやってる顔も、口いっぱい頬張ってるとこも。
今日は俺、その顔をいっぱい観れたから満足‼︎」


「おいらもめっちゃ楽しかった!
相葉ちゃんの寝顔も観れたしね」


「あ!そ、それは、皆に内緒でお願い!
ニノと松潤にバカにされちゃう」


真っ赤な顔して両手で顔隠す相葉ちゃんが面白くて
おいらは笑いが止まらなかった。


おいら達はお腹いっぱい食べて、朝早かったせいもあって、
そのまま寝てしまった。


相葉ちゃんといると、癒される。
相葉ちゃんの周りは優しい時間が流れてるみたいで心地よい。








ニノも早く、これに気づいたらいいのに・・・


ふと、そんな夢を見ていた。