収録が終わり、楽屋に戻って来た。
翔さんとJは次の仕事がある為、身支度を済ませ出て行った。


今日の収録時、あなたはいつも以上に話さなかった。
一日中、心ここに在らずって感じで上の空だった。
あなたなりに何か考えてるみたい。


「ニノ、この後暇?」

「ん。ちょっと大野さんに話しがあるから、
2人にしてくれる?」


「・・・・まさか、お説教?
今日大ちゃん変だったもんね。ほどほどにね」


そう言って
相葉氏は楽屋を後にした。


さて、どう切り出すかな?


「大野さん、話しあるんだけど、ちょっといい?」


「ん?良いけど、まさか本当にお説教?」


あなたはさっきの相葉氏との会話を聞いていたらしく、
顔がちょっと引きつってる。
お説教といえば・・・お説教かもね。


「・・・・では、単刀直入に聞きますけど、
なんで翔さんの気持ちに応えてあげないんです?
あなたも翔さんが好きなのに」


「え?な・何言って・・・」


「この間、翔さんに告白されたんじゃないんですか?」


「‼︎・・・・・・・・おいら・・が」


「え?」


「おいらが、翔くんを好きって・・・」


「なんで知ってるのかってこと?
そんなん見てれば分かりますよ、皆気づいてるんじゃない?
気づいてないのは翔さんだけでしょ」


「・・・マジか?」


そう呟いて耳まで真っ赤にするあなた。
ほんとどんだけ可愛いんだか、3つも年上なのに。


「で、何で気持ちを伝えないの?両想いってことでしょ?
両思いの確率ってどれほどか分かってます?」


「・・・だって、男同士だよ?世間的にはね・・・無いでしょ」
それに翔くんは普通の幸せが似合ってる」


「・・・あなたって意外としょうもないこと気にするんですね?」


「な、しょうもないことって!」


「・・・私にも好きな人が居ます。相手は・・・男です。
私気持ち悪いですか?」


「え?ええ?ニノが気持ち悪いなんて、そんなのあるわけ無い‼︎」


「ふふ、男でも女でも好きになってしまったらしょうがない。
そうでしょ?
翔さんを好きな気持ち捨てられますか?」


「・・・・・・いや、無理だった」


「ふふふ、じゃ、何をしなきゃいけないか、
もう分かりますよね?


「・・・・・うん、
おいらも翔くんに想いを伝えなきゃ・・・」


「はい、正解です」


私はそう言ってケータイを手にした。
あなたはスッキリとした顔をしてる。
やっと覚悟を決めたみたい。


「そう言えば、Jとは何があったんですか?」


「え?松潤が話があるって言うから飲みに行ったんだよ。
そしたら、この前のキスはクシャクシャしてた八つ当たりで、
誰でも良かったって、ふざけてるだろ‼︎」


「ああ、そう、それは災難でしたね・・・」


J、そう言うことにしたんだ。
気持ちを伝えないって選択をしたんだな。



コンコン


「・・・ニノ?ニノいる⁉︎
これどう言う意味?・・・ってあれ、智くんも居たんだ」


翔さんが血相変えて楽屋に入って来た。