翔くんに引っ張られて、誰も使ってない楽屋に入った。
こんなに怒ってる翔くんは見たことがない。


・・・・・・


どうしよう。
まさか、松潤にキスされるなんて。
それを皆に見られて、翔くんが翔くんじゃないみたいに怒って、
松潤に掴みかかって、殴ろうとするなんて。


なんかおいらも気持ちが追いつかなくて、
よく分からない。
何でこうなっちゃったんだろ?


翔くんに掴まれている手首が痛い。
翔くんは何かを考えてるみたいで、全く動かない。


「あーもう!くそ‼︎
もう我慢できるか!」


急に大声でそう言ったかと思ったら、
おいらの顔を見つめて、次の瞬間すごい力で抱き締められた。
びっくりして身動き出来ない。


「・・・しょおくん、ちょ・・・」

「・・・だまって」

「で・でも・・・・」

「いいから、もう、黙ってって・・・」


翔くんが言い切るか言い切らないかのタイミングで、おいらの唇を塞いだ。
おいらはわけが分からなくて、離れなきゃいけないのに動けなくなった。
すると今度は翔くんの舌がおいらの中に入ってきた。


「んっ、はあ、、、んんっ・・・だ、ダメ・・ん」


逃れようとするけど、翔くんがおいらを逃がしてくれない。


だんだん頭が真っ白になってきて、翔くんから与えられる快感に、
気持ち良くなって、自分からも翔くんを求めていた。


この唇、おいら知ってる。


この甘い香りと舌の動き、翔くんとキスしたことなんてないはずなのに、
おいらはこの感触を覚えてる。


立ってられなくなって、翔くんにしがみついた。


するとようやく翔くんがおいらの唇から離れ、
さっきとは違って優しく抱きしめた。


「・・・ごめん、いきなりびっくりしたよね?」

「ふぇ?」

さっきのキスの余韻でボーとしてて変な声が出てしまった。
恥ずかしくてうつむいてしまう。


「もう隠せないね。ちゃんと言うから聞いてくれる?
こんな形で言うはずじゃなかったんだけど・・・・」


翔くんが真剣な顔をしておいらを見てる。
おいらも翔くんとちゃんと向き合った。
翔くんはふーっと息を吐いて真っ直ぐおいらをみた。


「ずっと、きっと、はじめて逢ったその時から、
貴方のことが好きだったんだ。


想いを止めようとしても、止まるどころかますます貴方を好きになる。
もうどうしようもないぐらい。


だから、俺と付き合ってくれないかな?


貴方が誰かのものになるのを黙って見てられない。
貴方が、智くんが欲しくてたまらない・・・」




そう言うと翔くんはまたおいらを抱きしめた。