「ん、・・さと・し・・・くん・・・?」


隣に寝ていた智くんがいないことに気づいて慌てて飛び起きる。
昨夜の出来事はやっぱり夢だったのか・・・


バスルームの方から、かすかにシャワーの音が聞こえて、
夢じゃないって実感する。
安心してまたベットに顔を沈めると、貴方の香りがした。


昨夜の貴方はすごく綺麗だった。
見たことのない貴方の表情、聞いたことのない貴方の甘い声。
俺にしがみつき、俺の名前を呼ぶ貴方。


・・・ヤバイ。
思い出したら、また貴方が欲しくなる。


水飲んで落ち着こう。
起き上がってキッチンへ向かう。
ちょうど口に水を含んだところで、貴方に声をかけられた。


「あ、翔くん起きたんだ。」


ぶほっー。
貴方の姿に思わず水を吹き出す。


「ちょっと、翔くんきたね~な」


「あーゴメン」
言いながらこぼれた水を拭き取る。


・・・・・


貴方なんて格好してんのよ。
俺のスエットの上だけきて、下は何も身につけてない。
それもぶかぶかで、洗いざらしの髪がまだ濡れてて、
風呂上がりのせいか、貴方の顔はほんのりピンクに染まってて・・・


可愛ずきるんですけど、
ヤバイ、昨日と今の貴方の姿にドキドキが止まらない。


「おいらにもちょーだい」


そう言って俺の飲んでたペットボトルに口をつける貴方を、
我慢出来ず抱きしめた。


「んふふ、どうした?翔くん」

「少しこのまま・・・」

「ふふ、うん。良いよ」


しばらくして落ちついてきた俺は、貴方から身体を離し、
貴方の瞳を見つめながら、


「えっと、確認ですけど、俺ら付き合うってことで良いんだよね?」

「うん。付き合うってことで良いですよ。改めて言われるとなんか照れるね」


俺はまたたまらなくなって貴方を強く抱きしめた。
貴方が俺の背中に両手を回し、キュッと抱きしめ返してくれた。


「智くん、俺、智くんが大好きだ。」

「うん。おいらも翔くんが大好きだよ。」

「あーもう、我慢出来ないや」

俺は貴方の唇に自分のそれを押し当てる。

「あ・・ん、しょ・・うく・・・ん・・」


貴方の声がたまらなく好きだ。
もっと聞きたくて、貴方により深いキスを落とす。
キスをしながら、貴方を抱き上げベットへ向かう。


「んん、しょ・・お・くん・・んん、時間、あ・ん、
しご・・とは・・・?」


貴方をベットに縫い付け、


「・・・だいじょうぶ、集合時間までまだあるから。
智くんが悪いんだよ、そんな格好してるから、もう我慢出来ない、
貴方が欲しい・・・」


「しょおくん、・・・すき・・んんー、あ、・・・」



俺たちはそのまま、時間ギリギリまでお互いを求め続けた。