仲間・・・って言ったらいいのかな。
ぼくの感覚では、いっしょに仕事をしていると
上司とか同僚とか先輩とか後輩とかじゃなくて
仲間だったり同志だったりていう言い方のほうが
合っている気がする。
もともと根っからの体育会系の脳みそなもので
いっしょにがんばろうぜ!というノリが性にあってます。
つい先日、去年入社した新人くんが仕事でミスをしました。
細かいことで言えば、毎日のようにまわりから
あーだこーだ言われ、だけど部署が違うものだから
あまり声をかけずにいたのだけれど、あまりにも
まわりのフォローがなく感じていて、くだらない話とか
まわりにふったりするときに、わざとその新人くんにも
話しかけたりして、気楽にさせようかな~とか思ったり。
だけど、こないだのミスは結構重大で、顧客に
迷惑をかけるような内容だったもので。
もちろん、その新人くんの上司がチェックをしたんだけど
そこでチェックがもれてしまい、結果的にミスをしたまま
顧客に資料を渡してしまったと。
たまたま内容を違う職員から聞いたのだけど
どうやらやっぱりその新人くんには、責めたりすることはしても
その失敗に対してどう対処するのか
これからどうしていかなきゃいけないのか
どういう心掛けが必要なのか
どういう思いで仕事に向かえばいいのか
そういうことは伝えていないみたい。
まだまだこれからだって、たくさんの失敗をするだろうし
だからと言って、過ぎてしまったことはしかたのないことと
片付けるだけでもよくないし。
過去は過去としてとらえ、消し去ることはできないもので
そのうえでいまから、これからどうしていくかが大切なんだって
教えてあげなきゃいけないんじゃないかって。
新人くんのそばで、いっしょになって考えたり悩んだり
助言したり、共感したり、叱ったり、わかりあったり。
そういうことをするのが先に経験してきたひとたちの役割
なんじゃないかなって思う。
そのミスをした日の帰りがけ、会社の外に出てから
新人くんに声をかけました。
直接の上司じゃないけど、ほっとけないものです。
ぼくからしたら、子どものほうが近い年齢。
もうすでに一回り以上も歳の差がありますし・・・。
なんとなく感覚的には、こどもに声をかけるのと
おんなじような感じです。
まだハタチなったばかりだけど、結婚もして子どももできて
幸せな気持ちと、うまくいかない現実と。
自分の選んだ道だから、自分に責任をもって歩かなくちゃ
いけないけれど、若いからどうやったって間違ったり
迷ったり、くじけたりするもので。
ぼくも若くして結婚して子どももできたから、なんとなく
気持ちがわかるような気がします。
もちろん、ぼくだって若いころから仕事でもたくさんの
失敗をしてきて、顧客にも迷惑をかけたり損害を与えたり
してきました。
泣きそうで、苦しくて、情けなくて、申し訳なくて
どうしようもない日々を送っていたときだってあります。
だからこそ、そういう経験をちゃんとこれからに
活かさなくちゃいけないんだって。
もう子どもじゃないんだから、ちゃんと前を向いて
歩かなくちゃいけないんだって。
だけど、ひとりじゃないんだってことをわかって欲しくて。
たったの20分程度のことだったけど、たくさん思ってる
ことを伝えて、新人くんの言葉を受け止めようとしました。
ちょっとは気持ちが楽になってくれたみたいで
涙を流していました。
暗くてちゃんと顔は見えなかったけど、ほんのちょっとでも
心に響いたり、明日にむかえたりしたならいいな。
誰だってひとりじゃないんだって。
頑張っていれば、ちゃんと見ているひとがいてくれてるって。
それだけでもわかってくれたなら、それだけでいい。
これから先、仲間だって思えるように。
お互い頑張っていけたならいいな。
そう思いながら、精いっぱい思いを伝えました。
ぼくが過去、先輩方にしてもらったように。
ぼくも、これからのひとたちのために役に立てたなら。
それだけで、ぼくは満足です。