第4日目
1月5日(写真は全て私自身の撮影)
ラ・トゥーレット修道院の朝は早く、昨晩夕食を食べた食堂
で、まだ早朝で暗いうちから軽めの朝食を取りました。この修道院のあるラ・ルブレルからバスで一路、ベルフォールへ向かいました。
作品解説:ロンシャン教会
正式名:ノートルダム-デュ-オー礼拝堂
コルビュジェが65歳のときの作品。ラ・トゥーレット修道院より5歳前の建築。サヴォワ邸が45歳だから、20年後にとんでもない造形の建物を作る。
建築家は彫刻家と異なり、いくら構想があっても実現するために出資してくれるパトロンとの出会いというチャンスがなければいくら素晴らしいデザインを構想してもそれが現実の世界に現出することはありません。その意味で幸運な20世紀の奇跡。
建て替え前のロンシャン礼拝堂を戦争でドイツ軍が壊さなければ建て替えることもなかったかもしれないと後年知りました。(完成年:1955年)
では早速案内します。バスから降りてエントランスへ。
ベルフォールの街の景色。礼拝堂は丘を登ったところにあります。
バスで来るのと徒歩で登ってたどり着くのでは感じ方も有り難さも違うと思うが、時間に限りがあるツアーだから仕方がない。
礼拝堂へ徒歩で少し登ります。
1月でこんなに晴れる日は珍しいそうです。ロンシャンの日が晴れてよかった。安藤さんが圧倒されたという光の洪水がもう少しです。
1月なので雪が残っていました。
蟹の甲羅がモチーフの屋根。
南側ファサード
「ロンシャンの礼拝堂が完成すれば、建築が列柱によったりするのではなく、造形的な事柄であることが証明されるかもしれない。・・・その、名状しがたい空間の輝き(コルビュジェ著:モデュロールより)」
ガーゴイル
ガーゴイルと雨受け
北東側ファサード
少し小高い丘があって撮影することができます。
北西側ファサード
エロスを感じる曲線美
ユリイカ臨時増刊Vol.20-15総特集ル・コルビュジェに詳しく解説があります。
光の洪水。耐えられないというほどでは無いが強烈な光が見る者を圧倒します。
壁と屋根の間のスリットが空間に軽やかさを与えている様に感じる。
生命力・躍動感のある内部。
塔の直下。光が降り注ぐ。
地中海風の白スタッコを背景にロウソクの炎が揺れる。
主塔内部。鐘楼ではなく光の泉。
落ちてきそうな天井
ロンシャン見学後、ベルフォールの城壁内のホテルに向かい一泊し、翌日は列車にてパリへ向かいます。
ベルフォールは周囲の地形から古くから戦略的に重要な場所でした。要塞型の都市。夕食後、少し仲間と出歩きましたがまるで冷蔵庫の中に入った様なメチャクチャ寒い夜でした。
とても歴史のある都市で本当なら滞在したかった。
ではまた。