土地選びに悩む方へ③

 

土地を探している方がその探すエリアがほぼほぼ決まって来たとして、今度は新規分譲地なのか既存の住宅街の一角を購入するのか、それぞれ悩ましい問題があることは前回書きました。どちらかと言えば新規分譲地の方が、新参者としてその地域に入っていく際の煩わしさがないのでお勧めではあります。

 

では、新規分譲地のどんなところを購入したらどんな家ができるのか、どんな土地の使い方ができるのかは、近隣に大規模分譲地などがあれば、ご自分が購入しようとしている土地の条件(道路付けは東西南北どちらか?や、敷地高低差、大きさなど)と近しい家を見ればなんとなくイメージが湧くと思います。

 

今だに南道路信仰が根強く、南道路もしくは東道路の土地が人気が高く、それに比例して土地の値付けも決まって来ますが、上記の大規模分譲地などで南道路の家を見ると気付くことですが、意外とカーポート屋根や玄関までのアプローチなどが場所をとり、せっかくの庭やリビング前が道路から丸見えでプライバシーが保てずに、カーテン閉めっぱなしでせっかく庭に植えた樹木も楽しめないなんてことになっている家が多いのです。

 

また、玄関ドアが道路に向いていると、ドアを開けると道路から家の中が丸見えなどということもあります。

 

土地に対して道路がどちら側にあるのかで、どのように建物や駐車場配置ができるかはまた後日図解などで説明していくとして、土地面積とともに、その道路付けがどちら方向かで土地の値段が決まっていきます。

 

その際、整形地ではない変型敷地や少し条件の悪い敷地の方が土地の値段が安いのですが、そのような条件の不利な敷地の方が、我々建築設計事務所の腕の見せ所と言えます。もちろん整形地がよければそれに越したことはないですが。

 

建築モジュールに制約がある住宅メーカーなどでは手が出しづらい領域であることはまちがいなく、現在土地やプランなどを検討中であれば、その安い区画の変形敷地の資料を設計者に見せて相談してみてください。

それで怪訝な顔をする設計者(住宅メーカーだと営業かな)は内心面倒くさいしやりたくないという感情が思わず出てしまった設計者。変型敷地をみて俄然目を輝かせてやってみたいと乗り出してくるような設計者は本当にやる気に満ちた設計者であろうと思います。設計が好きな設計者はほっといても休みに建築を見に行ったり、「好きこそものの上手なれ」というように研究熱心で親身に相談に乗ってくれる設計者でしょう。私自身もそうですが制約条件が厳しいほど逆にその条件を逆手にとり、良いものが生まれたりします。

 

余談ですが、造成してまだ日の浅い分譲地などだと東京電力の電柱や支線が入ってなかったりするので、そこはよく不動産屋さんに確認しましょう。

 

 

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