海賊対処法 歯止めなき自衛隊派遣(6月20日) 海賊対策で自衛隊を海外に派遣するための海賊対処法がきのう成立した。 当面の派遣先となる東アフリカのソマリア沖では、3月末から海上自衛隊の護衛艦2隻が任務に従事している。 法的根拠となった自衛隊法の海上警備行動は本来、日本近海での活動を想定したものだ。脱法的な運用を続けるわけにはいかないとの立場から、政府は新法の施行を待って根拠法を切り替える。 だがそれで問題は解消されない。 新法は海賊対策を自衛隊の任務に加え、海外派遣を随時可能にする恒久法である。いま現地で活動中の自衛隊員は500人を超える。 海賊対策を名目に、自衛隊の役割と活動領域がなし崩し的に拡大されることに懸念がぬぐえない。自衛隊が海外で初めて人を殺傷したり、自衛隊側に犠牲者が出たりする恐れが現実味を増した。 新法は武器使用基準を緩和し、停船命令に応じない海賊船への危害射撃を認めた。重武装した相手と撃ち合う事態も否定できない。 現場海域上空では海自のP3C哨戒機2機が今月11日から海賊情報を収集している。P3Cが実任務で海外に送り出されたのは初めてだ。 ソマリアの隣国ジブチの空港内に設けた拠点を警護するため、陸上自衛隊員も一緒に派遣された。外国領土で自衛隊が武器を使用する可能性がある。危害射撃の容認とともに、その意味は極めて大きい。 新法で海自の警護対象は外国船にも拡大された。浜田靖一防衛相はP3Cの情報について「他国艦艇に提供することはありうる」と明言している。今後は他国軍隊との連携が当然のように行われることになる。 海賊対策は警察権の発動だ。海賊は犯罪者集団であり「国または国に準ずる組織」ではない。だから、武器を使っても憲法が禁じる海外での武力行使には当たらない。集団的自衛権の行使にもならない-。 これが政府の見解だ。 果たして9条に象徴される平和憲法の理念に合致すると言えるか。 立ち止まって検証するためには文民統制を機能させることが不可欠だが、その仕組みも十分ではない。 新法は自衛隊の派遣に当たって国会の事前承認を義務付けず、派遣先を含めて政府が独自に判断できる。歯止めはないも同然だろう。 破綻(はたん)国家であるソマリアの海賊対策をいつ終えることができるか、政府にも答えられないのが実情だ。 新法に反対する野党は参院で否決し、与党は衆院で再可決した。国論が割れたままで実力組織を海外に出し続ける。それが健全なあり方だとは、とても思えない。 北海道新聞社説より引用
>海賊対策を名目に、自衛隊の役割と活動領域がなし崩し的に拡大されることに懸念がぬぐえない。自衛隊が海外で初めて人を殺傷したり、自衛隊側に犠牲者が出たりする恐れが現実味を増した。
日本の国際的な役割と期待から自衛隊の活動領域が拡大されるのは意気に感じたい。それだけ貢献できると言うものだ。中国や韓国等の軍隊も活動領域を拡大している。日本だけが自国の事情で活動を渋れば無責任の声が高まるであろう。また、軍隊の出動で殺傷の有無や軍隊の犠牲について言及しても意味が無い。自衛隊が何か悪の組織だとでもいうのかな?記者さんは
>9条に象徴される平和憲法の理念に合致する
9条は既に古くなった憲法の象徴だ、現実に即し速やかに改正するべきだ。国際平和を維持するためには、ある程度の軍事力の展開も仕方がない。平和憲法の理念のある日本の自衛隊こそ、国際的な治安維持にふさわしいとも言えるのではないか。言葉を換えれば、日本ほどブローバルな国は世界で起きる紛争の影響を受けやすい。国際的な治安維持に自衛隊を派遣する義務があるのは明白だ。
>立ち止まって検証するためには文民統制を機能させることが不可欠だが、その仕組みも十分ではない。
日本程文民統制の機能している国は無い。周辺国の中国や北朝鮮などは文民統制のレベルは低い。日本は文民統制が機能しすぎていて、武官との均等が崩れていて、外国から内政干渉や侵略を受けやすい体制だ。文民が統制しすぎて弊害が生じている世界で珍しい国だ。
> 新法は自衛隊の派遣に当たって国会の事前承認を義務付けず、派遣先を含めて政府が独自に判断できる。歯止めはないも同然だろう。
>新法に反対する野党は参院で否決し、与党は衆院で再可決した。国論が割れたままで実力組織を海外に出し続ける