「両国が(国連安全保障理事会の)常任理事国に就かねばならない」
 訪欧中の麻生太郎首相(68)が5月5日、アンゲラ・メルケル独首相(54)との共同会見で世界に発信した言葉だ。国連の「戦勝国クラブ」体質を改革する意気込みは評価するが、問題は「軍議の場」でもある安保理事会の常任理事国としての資格があるか否かだ。ドイツはあるが、日本にはない。この違いは1991年の湾岸戦争が分岐点であった。日本同様、ドイツも当時、多国籍軍に資金協力しただけで、人的貢献をしなかったことから参戦国の批判を浴びた。だが、ここからの「普通の国化速度」は、日独では全く違った。
 ■派兵は「国益のため」
 そもそも独連邦軍は55年の発足と同時にNATO(北大西洋条約機構)に加盟、欧州防衛義務を負った。もっとも基本法(憲法)により、活動は「防衛」に限られる点ではわが国に似ていた。ところが、連邦憲法裁判所は94年、基本法の「防衛」とは独国境を守るのみならず、危機・紛争の予防・対処によりドイツの安全を担保できるのであれば、NATO域外であれ派兵できる-と判断した。派兵は「国益のため」と宣言したに等しい。実際、国連やNATO、EU(欧州連合)の枠組みはもとより、有志連合にも参加、欧州はじめアジアやアフリカ、中東にまで派兵している。

 地球規模での派兵に加え、「世界平和のため」などと虚言をせず「国益」を示唆できるあたりが常任理事国候補の貫禄(かんろく)である。現常任理事国である米露中英仏の平和維持に向けた派兵も、突き詰めれば「国益のため」。水面下では虚々実々の駆け引きを行っている。「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」などと「お人よし憲法」を有り難がって押し頂く日本とドイツは今や対極に在る。独国防相を務めたペーター・シュトルック氏(66)は「ドイツを守るためには、アフガニスタンのヒンドゥークシュ山脈であっても派兵は必要となる」とまで言い切っている。米露中英仏にドイツを加えた6大国の誕生には違和感がない。
 ■豪州も「大国」
 ところで、豪州にも「大国」の風格を感じる。豪政府は5月2日、今後20年で▼巡航ミサイル搭載潜水艦を12隻に倍増▼第5世代戦闘機「F35」100機/駆逐艦3隻/艦載ヘリコプター24機-を配備するなどの、史上最大規模の軍備強化計画を明らかにした。背景には、今後20年間で「中国がアジア最強の軍事大国になる」との危機感がある。
 現労働党政権は、確かに「親中」の“顔”を持つ。だが、国家の“顔”は一つではない。豪州にとり国益が重要なのであって、対中外交はその道具に過ぎない。むしろ、豪州は中国の軍拡を看過できない諸事情を抱える。例えば、中国は台湾の外交関係切り崩しに向け、南太平洋の島嶼(とうしょ)国家に介入している。だが、豪州は南太平洋を「内海」と位置付け、「内海」における安全保障の要と自他共に認める地域大国だ。実際、東ティモールやソロモン諸島に豪軍が駐留している。
 
 さらに、もう一つ。中国海軍は台湾有事の際、米海軍の来援を阻止・妨害する伊豆諸島→小笠原諸島→サイパン→グアムを結ぶ防衛ライン・第2列島線を想定している。その最南端は豪州北岸と200キロと離れていないパプアニューギニア。自国領海が戦場になり得るのだ。
 ■「知らぬフリ」の日本
 中国は2040~50年までに「西太平洋」と「インド洋」で米海軍に対抗できる海軍を構築するとしている。東・北岸は「西太平洋」、西・南岸は「インド洋」に面する豪州の軍備強化計画の完成年は、これに先立つ2030年。ケビン・ラッド豪首相(51)も昨年末「シーレーンを守るなら、相応の能力が必要だ」と明言していることからも、対中警戒感はホンモノかもしれない。
 一方、ラッド首相は4月、アフガニスタンへの450人増派を公言。駐留豪軍は1600人近くになる。かくして、豪国防費は17~18年度までは3%、その後30年度までは2.2%増を続け、30年度には1.7倍の約2兆7500億円に拡大する。自国防衛に加え、国際社会における地位=国益確保に向けた「必要経費」である。これに対し、日本の国防費は7年間で2000億円以上も削られた。
 日本国憲法前文には「国際社会において、名誉ある地位を占めたい」とある。国連にも、開発途上国にも、巨額の資金援助を続けてきたが「名誉ある地位」にいる実感はない。独豪は、カネだけで地位を得られない現実を知っている。日本は知らないフリをしているだけだ。
 (政治部編集委員 野口裕之/SANKEI EXPRESS)

ドイツと話すべき事は、安全保障理事国に関する事でしょうか?中国は世界覇権を狙いアフリカやアジア地域でODAをばらまいています。しかし、アジア地域でも中国の覇権主義に抵抗があります。豪州等では軍事予算を増やし、南太平洋の地位を脅かす中国の台頭に備えています。アジア地域全体で中国の軍事的脅威に対抗できるのはアメリカですが、そのアメリカは米国債などで頭を抑えられているのが現状です。アメリカのプレゼンスを補完する勢力として、日本やインドが上げられます。日本は専守防衛の為の軍事設備ですが、法整備をして集団的自衛権の元に先制攻撃が可能となります。日本はいずれ、周囲の国から支持され、アジア地域でのプレゼンスを上げる必要がでてくるでしょう。中国はこのような流れを恐れ、日本を常任理事国に推薦しないでしょう。現在アジアで唯一の常任理事国ですから、国際的な安全保障上の全ての案件について、自国に有利なように導く事もできるし、不利な案件は拒否できます。日本を加えてしまえば、アジアで唯一の地位を失い、極東やアジアでの安全保障で日本と意見が対立すると国に有利な政策に同意しない自由主義陣営を増やしてしまう事になります。日本にとっては逆に情報を常に得る事ができ、理事会に常に参加できる事から、安全保障上の国際政策に対する発言力が強まります。北朝鮮問題やその他の案件で、中国同様アジアを代表した立場で発言できます。覇権国家や独裁国家の横暴や侵略を非難し、抑制することもできます。さらに拒否権が付与されるなら、自国に不利な安全保障上の案件を拒否できるのです。

しかし、日本やドイツがいくら分担金や軍事的な貢献に寄与し、それを常任理事国以外の国々が支持したとしても、現実には、安全保障理事国は枠の拡大に反対です。アメリカでさえ、表面では日本の理事国入を認めるかもしれませんが、実際にはつぶしにかかるでしょう。常任理事国は枠拡大はデメリットはあるが、メリットは無いからです。このような状況では、日本を含めてどの国も常任理事国入は無理です。日本は国策として、常任理事国入を目指しても、現実問題として今現在のように、非常任理事国として常に安全保障理事会に参加する方法を採り続けるしかありません。

日本は国連に固執するより、日本はインドや豪州等と連携した安全保障の枠組み作りの構築を急ぎ、覇権国家や独裁国家に対抗してゆく必要があります。その為、憲法を改正し、有事に備えた法整備が急がれる。

中国問題は将来、いや現在進行形でその人口、思想、知的所有権、食料、エネルギー資源や水資源、砂漠化、環境破壊等ありとあらゆる問題を引き起こします。決して中国国内では解決できない事情があり、自然と、その巨大な経済力で、なりふり構わず、世界中の食料、水、石油、を確保しようと努めるでしょう。それを邪魔する勢力は軍事力で排除してきます。その中国の動きは宗教弾圧、漢民族の優位性の確保、共産主義の伝播、知的所有等を含む経済秩序の無秩序化、石油や鉱物資源の独占や枯渇、深刻な世界的な環境汚染、世界的な食糧難を発生させるでしょう。世界経済の破綻を導く可能性すらあります。そのため、世界各国で、中国との経済、軍事等で大きな摩擦が起きるでしょう

日本はこういった中国の行動を監視し、常に干渉してゆく政治的国際体制の構築が必要となるでしょう。中国の覇権は中国以外の属国化でしか成り立たないと思うからです。それは常任理事国入以上に重要な事であり、かつ困難な事ですが、日本のやり遂げなければならないことと思います


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