弟の誕生日プレゼントを買う時がやってきた。

贈り物と言えば俺は、やはり普段の生活の中で相手を見て、今どんな物が欲しいか類推し、半ばサプライズ的要素を含めつつ相手を喜ばせる、というのが本来の贈り物であるし、贈り主の楽しみでもあるとは思う。

しかし、お互い社会人になってしまうと、なかなか相手との接点が無くて欲しい物が分かりにくくなってしまう。
下手に行動力が増えるから、選択肢も増え尚更悩むのである。

そこで、今年は家族で「皆で出し合って、相手の欲しい物を贈る」事に決定した。
少なくとも、これで気持ちは嬉しいが、実際は使わんな、という事態は避けられるハズ。

皆さんは時間の無いなか、相手への心をこめた贈り物を選ぶという時にどのようにしているのだろうか。
良いアイデアがあればぜひ奮ってご応募願いたい。

星が出ない。


今年の冬は寒かったので、暖かくなってから天体観測をしようと考えていたのだが、どうやらその考えが甘かったらしい。

4月は春雨、5月は五月雨、6月は梅雨。見事に晴れた日は僅かしか記憶にない。それも夕方には曇りはじめ、期待していた星空とは寸でのところで幕が引かれてしまう。

「今日こそは」そんな苦渋を何度味わわされたことだろう。


だから、今日も退社してから祈る様に夜空を見上げたが、やはり星は出ていない。「今日もダメか」溜息を疲れとともに吐き出した。


自宅に着き、駐車場に車を止め、外に出る。

目の前に見えたのは、四つのひしゃく。

北西の空の低空に、まるで天から地上の人々の視線を掬うかの様に直立する北斗七星。

まさか、ひしゃくだけでこんなに大きく感じるとは。


四つのひしゃくに圧倒されながら、その先の柄を半ば誘導されるかの様に見上げていく。

美しい、北斗七星。


そして、その上に広がる星の競演に、俺は先刻の何倍も吃驚するのだった。


北極星が星空の中心に座し、北斗七星とカシオペアを天秤に掛けている。

僅かに東に偏った天秤のバランスを取る様に、りゅうとペルセウスとケフェウスがふんわりと載り、さらに天頂付近には真っ白く輝くベガと、その先にデネブ。そして東には雲の挟間を掻き分けてまるで俺を忘れるなとばかりにアルタイルもきらきらと瞬き、薄灰色の向こうから新しい季節の到来を主張する。

西の空には薄雲に陰りながらもアルクトゥールスが静かに若い星たちを見守り、空間の拡がりに時間の奥行きまでも与えているようだった。


雲に覆われていた、たった1/4の星空に、これだけ釘付けになり、これだけ癒された事なんて、初めてかも知れない。そう思ってしまうほどに足が動かなかった。


すると、そんな空気を察したのか、雲が再び全てを覆い始めたのだった。

痛い目みてなんぼ 」というサイトで知った、HAYABUSAの最期の写真。

それがasahiフォトアーカイブスを通して発注出来ると知り、速攻でA4で注文した。


それはもう2週間前のことだけど、その写真にはかなりの画像補正がされていて、朝日新聞にはその補正された画像が採用されたようだった。

おそらく新聞に掲載するにはそれだけの画像補正が必要だったと思う。ただ、写真用紙で見るとその補正はちょっと強すぎるきらいがあり、どちらかと言えばHAYABUSAよりも天の川が強調されて、自分のねらいであるHAYABUSA、そしてウーメラ砂漠からの圧倒的な星空の空気感が薄くなってしまっているのを密かに気にしていた。


「痛い目」のサイトのままがいい場合、「元データのままで」と追記すると補正前のままの写真が送られて来るということで、少し考えたが、ワイド四つ切り(撮影した機材に対してのアスペクト比を考慮すると、このサイズがベストらしい)にて再注文した。


それに対して現在、ちょっとした混乱が起こっていて、アーカイブスでは焼き直しも受け付けているようだが、「痛い目」の東山さんも言っている通り、「痛い目」で掲載されている方が本来非公式であり、非公式の物に対して焼き直すというのはちょっと筋が違うような気がするが、かと言ってそのサイトでアーカイブスの存在を知らなければ、注文自体していなかった訳で、これはどちらが悪いと一概には言えないようで難しい。


自分としては、加工されたとは言えHAYABUSAの写真が一面に掲載された、それだけでかなりの功績であると思う。もちろん、加工された写真だって別に見るに堪えない訳ではない。限られた時間の中で、リアルタイムで報道していく一流の新聞社が行った、所謂プロの補正であるのだから当然だと思う。


要はどの部分に視点を置くかである。俺はこれから星の写真も撮ってみたいと思っているし、生データの写真の雰囲気が好きだから、追加注文した。


画像補正というものが被写体の存在感さえ変えてしまうというのはある意味凄いことである。


朝日新聞ではこれからフォトアーカイブスのサービスを本格的に開始する様だ。しかし紙面掲載に対しての画像補正でそれだけ雰囲気が変わってしまうのなら、アーカイブスで予め元データを選択させる余地も必要なのかもしれない。