足立区のプラネタリウムが新しくなったと聞き、早速行ってきました。

奥に見える、プラネタリウムと思われる円錐状の屋根を見たとき、え?錆びてるやん・・・と思い、何やらただならぬ予感を感じたのでしたが・・・。
来訪は、今回が初めてでした。


しかし、中に入ると・・・



来館者、特に子供の元気な声が凄い!
この活気は何なのか?と思いましたら、入ってすぐにクライミングウォールがありました。上の画像の右手に見える、あれです。
あれは大人も楽しめる本格的なものです。しかしもちろん、子供も列に並んでいました。
そして、子供用の小さなウォールや、巨大ネット空間(ウェブじゃないですよ)など、子供の遊び場の様な雰囲気が満載だったのでした。


そもそも、この施設は子供を主体として創っていく施設だそうです。
パンフレットや案内表示も会員の子供のお手製だそうですし、これからの企画なども子供たちの会議などで上がったものが採用されたりするらしいです。
確かに、館内に漂うアグレッシブな雰囲気は、館は静かに、という大人の常識ではなかなか作り出せないものだと思います。

さて、肝心のプラネタリウムは、というと、ここにも斬新なアイデアがいくつかありました。
1.まずはプロジェクターの高性能化による従来の4kを超えた7kのシステム導入。
2.それにより、プラネタリウムを排し以前あったスペースを雑魚寝スペースとしたこと。
3.床に座るスペースは他にも数箇所用意されていること。
4.プラネタリウム開始時のオープニング映像作成に参加出来ること(子供用)。

だいたいこんな感じでしょうか。


3、4はともかくとして、2の雑魚寝出来るスペースは画期的ですね。
2の寝ながら星を見る、というのは結構醍醐味です。
ただ、元はプラネタリウムを設置してあった場所、というのがちょっと残念ですが。


1は、今回は星空解説を見れていないので何とも言えませんが、自分としてはまだ懐疑的です。
確かにプラネタリウムと同じレベルの星が表示出来れば、究極はプロジェクター化してしまうのかもしれません。また、システムもプロジェクターだけなら費用も抑えられるでしょう。
けれど、星を直接点像で映すプラネタリウムにはまだまだ星の描写という意味では追いついていないと感じます。プロジェクターの場合は星の明るさを表面積の多さ(つまり明るい星は点ではなくボタ雪になってしまう)で表現するしか無い以上はやはり「描かれた絵」になってしまうのです。

とは言っても、そのスペースを潰して人のために雑魚寝という新しいスペースにあてたこと、ハードをプロジェクターのみにしたことでその分管理費用や時間をソフト(人)作りにあてられることなど考えれば、その判断は館の個性と捉えても良さそうな気がします。システムを簡易にすれば、子供による番組作りなんかもハードルが下がるかも知れません。特に都心にはいくつもプラネタリウムはあるので、唯一と呼べるものを作っていく事は大事だと思います。

7kという映像に処理速度が追いついていない様子がちょっとみられました。
でも館全体としてリニューアルして終わり、という感じではなくて、これから始めるんだよ、というイメージを受けたのでこれからが楽しみな施設です。
クライミングもしてみたいな。