CLOUDNAUT-雲の旅人-

金環日食、真っ最中の焼津の東の空です。どうですか、この無念さ全開の一枚は。
・・・はい、惨敗でした。

科学館の屋上スペースで、金環日食観測の補助員を勤めてきました。
この施設は建物が高く、海岸沿いにあるため屋上の見晴らしは抜群です。
しかも海は東側にあり、遮る物はなく、焼津は金環日食のほぼ中心線を通っているという条件の素晴らしさ。今回の
金環日食にとって、晴れたら最高のロケーションのハズだったのですが。

6時頃、一雨来て、その後はウソの様に青空が広がりました。
西からぐんぐん晴れ間が広がり、一時は欠けている様子がハッキリ確認出来ました。
しかし、東からの厚い雲がなかなかどいてくれませんでした。
何度も切れそうになりながらも、結局そこだけは雲が切れることは無く、金環日食が終わっても太陽をぼんやり見ることすら出来ませんでした。

日本の各地では結構見えたようですね。どうやら家から北に15分ほど行った高原では見れたようでした。雲のある場所にわざわざ行ってきたようなもの・・・。とても悔しいというか、ガッカリでした。
勿論、観測補助員という経験はなかなか出来ないので、それはそれで良かったのですが、何せ太陽が出ないと仕事にもなりませんから。

それでも、全体的に空が暗くなり、水平線が若干黄金色に染まったり、眼下を鳥達が飛びまわったりと、太陽が見えないから太陽以外の変化は良く見ることが出来ました。それに、日食真っ最中に周りの景色を撮ることが出来たのも、厚い雲のお陰と言えなくもないですか。

思ったように見えないのも、一つの経験ということで。
残念ではありますが、今回は・・・そういうことにしておきます。