
”十六夜よ、ためらいながらも、満月ほど明るくなくても、君は確かに道を照らしてくれる。
だから導いて、同じ様に戸惑いながらも勇気を以って前を見つめ続けようとする者たちを。”
十六夜(いざよい)とは、満月の翌日の月(あるいは満月の翌日)の事である。
その語源は、いざようという動詞で「猶予う」と書き、なかなか進まない、とかためらう、という意味があるという。
満月(十五夜)の翌日で月の出が遅いので、それを月が出るのをためらっている様に捉えた所から付けられたという事らしい。
ちなみに『朏』と書いて”みかづき”と読むのは知っているだろうか。
これは新月で見えなくなった月が、三日ほど経って見え始めた事を月が出たという意味で付けられたという事だ。今まで地名としては知っていたが成り立ちを聞いてなるほど納得である。
フォトの解説。
尊敬する東山まさのぶさんが編み出した星空写真技術、いわゆる”比較明合成”を試みた。
比較明合成とは何かというと、画像を複数枚重ね合わせてその明るい所だけを残すという処理である。この技を使うと、星空写真の場合、点でしか残らなかった星が綺麗に日周運動の軌跡を描くのである。まあ、難しい話はとりあえずこの位にして、それを星だけでなく、月でも露出時間や感度を調整すればまあまあ綺麗に軌跡を描くだろうと思い、試してみたのである。
今回の設定はISO320、4秒×879コマ。時間にすると1時間弱である。
結果はご覧の通り。月の右下にスイッと伸びたオリオン座がある。
月が明るいので露出は少なめにしたのが良かったようだ。雲もいい感じで入ってくれた。
まんまるの月ではない、欠けた月でもない、こんな月のフォトもいかがだろうか。