新型インフルエンザワクチンは、スイス・ノバルティス社から輸入した234万回分(30億円)が同日、出荷しないまま使用期限を迎えました。新型インフルエンザ流行の沈静化とワクチン接種の不信によって、予定より接種希望者がいなかったためです。
厚労省によれば、新型のワクチンは国内の4メーカーで約5400万回分を用意。この数では不足するという懸念から昨年10月、スイスのノバルティスと英国のグラクソ・スミスクラインから計9900万回分を輸入する契約も結んだ。輸入費用は1126億円に上っています。
またパンデミックによる接種数の増加を予想して、1人2回接種の予定が原則1回に変更され、流行も昨年11月をピークにその後、沈静化したため、ワクチンの推定接種者数は2282万人にとどまってしまいました。
このため厚労省はグラクソ・スミスクラインとの間で、購入予定であった7400万回分のうち2368万回分(257億円)を解約することで合意しましたが、ノバルティス社との解約交渉は難航しているということです。
使用期限は、ノバルティス製は製造から半年間で、この夏までに2500万回分が期限切れとなります。国産も使用期限が半年と1年間の2種類で、来月から来年3月にかけて順次、期限切れとなってしまいます。ただし、解約分以外のグラクソ・スミスクライン製の5032万回分は期限が1年半と長く、これを備蓄して新型インフルエンザの再流行と来季流行に備える模様ですが、来季用のワクチンでは、新型インフルエンザ用と季節性用を混合した1種類に統一する方針で、現在の保存分が使用される可能性は低いようです。
このブログでも新型インフルエンザの感染について“感染対策を煽るような”書き方をしてきただけに申し訳ない気持ちでいっぱいですが、新型インフルエンザワクチンに関しては疑問であることを表明してきました。新型インフルエンザワクチンの輸入過剰は、今の厚生労働大臣にあるのではなく、前任者の舛添要一参議院議員にあるものです。ワクチン輸入を決定したのは彼だからです。芝居じみたオーバーな演出に溺れる彼が、次期総理大臣に嘱望されている方も多いようですが、僕は・・・私感ですが疑問に思えてしまいます。