14.9月15日(沖縄県、性別:女性、年齢:24歳、基礎疾患:不明)

経緯:女性は8月後半から発熱、医療機関に受診したところ簡易検査でA型と診断され、リレンザを投与されて帰宅したが、熱が下がらず呼吸困難の状態になり8月31日に再度受診。ウイルス性肺炎の発症が認められ緊急入院した。集中治療を受けたが病状は改善せず、15日になって死亡が確認された。直接の死因は、くも膜下出血。

15.9月17日(神奈川県横浜市、性別:男児、年齢12歳、基礎疾患:気管支喘息)

経緯:男児は9月2日に発熱したため近所の病院を受診。簡易検査でインフルエンザ陰性だったために帰宅。しかし帰宅後も高熱は治まらず、翌日になって別な病院を受診。病院では心筋炎と診断され集中治療を受けた。同時に新型インフルエンザの簡易検査を2度に渡って受けたが、いずれも陰性だったために心筋炎の治療を優先した。そのためタミフルやリレンザなどのインフルエンザ治療薬は投与されなかった。10日に行われた血液検査で新型インフルエンザに感染していたことが判明。男児は頭蓋内出血を起こして17日に死亡。

16.9月20日(福岡県久留米市、性別:女性、年齢:66歳、基礎疾患:慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息)

経緯:女性は9月12日に息苦しさを訴えて市内の病院を受診後に入院。簡易検査ではA型陽性だった。症状が改善しないために集中治療室で治療を受けていたが20日になって死亡。新型インフルエンザの疑い例。

17.9月20日(兵庫県神戸市、性別:女性、年齢:60代、基礎疾患:末期乳がん)

経緯:女性は息苦しさを訴え市内の病院に搬送された。胸部レントゲンで左肺に白い影(がんによる影なのか炎症の影かは不明)が見られたためにタミフルと抗生物質を投与。容体は快方に向かったが、20日になって急変し死亡。

18.9月22日(滋賀県守山市、性別:男児、年齢:7歳、基礎疾患:周期性発熱症候群)

経緯:男児は19日の朝から発熱。20日には40度を越える高熱となったため病院を受診。簡易検査を行うとA型陽性だった。吐き気や痙攣の症状があったために県内の別な病院に入院。集中治療が行われ、タミフルも投与された。その後、再度、別な病院の小児科で治療を受けたが21日になって容体が悪化し、死亡。同日、遺伝子検査によって新型インフルエンザに感染していた事が確認された。

19.9月23日(大阪府、性別:女性、年齢:70代、基礎疾患:糖尿病、高血圧症、白血病)

経緯:女性は15日に近所の病院を受診。肺炎の疑いがあったために別な病院に入院。タミフルを投与され集中治療を受けていたが23日になって死亡した。

20.9月30日(北九州市、性別:男性、年齢:49歳、基礎疾患:不明)

経緯:男性は9月21日に発熱と肺炎の症状を訴え、福岡県外の病院を受診。簡易検査でA型、B型ともに陰性だった。翌日になって福岡市内の病院に入院。多臓器不全が確認されたため集中治療を受けたが高熱が続き、30日になって死亡。その後の遺伝子検査で新型インフルエンザに感染していた事が確認された。

21.10月4日(大阪府堺市、性別:男性、年齢:40代、基礎疾患:高血圧症)

経緯:溶連菌感染症による多臓器不全によって死亡した女性が遺伝子検査によって新型インフルエンザに感染していた事が確認された。新型インフルエンザが溶連菌感染症に与えた影響については不明。

22.10月6日(東京都、性別:男児、年齢:5歳、基礎疾患:なし)

経緯:亡くなったのは東京都に住む5歳の幼児。新型インフルエンザ感染死亡者の最年少となる。男児は2日に発熱し、近所の病院を受診。翌日に40度まで体温が上昇したため、病院で簡易キット検査を行ったところA型陽性だった。タミフルを投与されその日は帰宅。しかし帰宅後に嘔吐や意識障害の症状が出たために別な医療施設に緊急搬送された。

翌5日に遺伝子検査を行ったところ新型インフルエンザの感染が確認された。その後、症状が悪化。多臓器不全と呼吸器不全を起こしたため人工呼吸器を装着して治療していたが、6日の夜になって死亡。直接の死因は「インフルエンザ脳炎(脳症)」

23.10月9日(北海道旭川市、性別:男性、年齢:20代、基礎疾患:気管支喘息、糖尿病)

経緯:男性は6日に発熱などを訴え、8日には意識不明となり心肺停止状態となったため、病院に緊急搬送された。簡易検査でA型陽性となり、タミフルの投与と集中治療室での治療を受けていたが9日に死亡した。新型インフルエンザと死亡要因との関連は不明。