今日は久々にスーパーまで出かけました。「今日の夕飯は何を食べようか」と考えながら店内を歩き回ります。すると・・・松茸のパックがどんと積まれていました。「高いんだろうな」と思いながら値段を見ると大型の2本パックが「500円」とあります。喜んでよく見ると「中国産」と書いてあります。「別に中国産でも北朝鮮産でもカナダ産でも松茸ならいいや」ってバスケットの中に放り込んじゃいました。それが上の写真の松茸です。残念ながらあの特有の香りがない・・・外見は一緒でも中身はえらく違います。本当に松茸なのでしょうか?
実は中国産のものは松林に生えるものではなく椎の木やコナラなどのブナ科の林に生えるものらしいのです。ですからあの松茸特有の香りがしないのでしょうか? 日本でも松林ではなく雑木林に生えるバカマツタケというのがありますが、あれは香りが強いので、この中国産のものとは異なる気がします。
さて、今回はきのこです。きのこというのは菌類で比較的大型のものを「きのこ」と言うようです。
毎年、この季節になると毒キノコによる中毒が頻発します。僕も天然きのこが好きで、昔は茨城県の大子町とか福島県の奥の方まで「手取り天然きのこ」を買ってきましたが、今は車もないのでもっぱらインターネット通販で購入します。
自分ではキノコ狩りなんてしません。図鑑を5冊くらい持っていますが、図鑑の写真と林の中のきのこを照合しても食用なのか毒なのかなんてわからないからです。ですからプロが採取したものを買って食べるのです。
毒キノコで有名なものは「ツキヨタケ」(夜に発光するので名前がツキヨタケ。シイタケやハツタケに似ているので誤食の多いきのこです。幻覚症状、死亡例もあります)や、ドクササコ(食べてから数日後に手足の先など鼻、陰茎などに酷い火傷のような激痛が一か月も続きます)、イッポンシメジ(激しい嘔吐と下痢が続きます)ですが、他にもカエンタケ(腎不全、呼吸器不全ののち死に至ります)、ニガクリタケ(激しい嘔吐に下痢ののち死に至る場合もあります)、コレラタケ(激しい嘔吐と下痢で脱水症状が続く。死亡率が高いきのこです)など挙げればきりがありません。
食べれば死亡する確率が高いものはドクツルタケ(即効性のファロトキシン群と遅効性のアマトキシンを含む)、フクロツルタケ(不明)、タマゴタケモドキ(アマトキシン系)、タマシロオニタケ(アミノ酸プロパルギルグリシンなどの毒素と考えられている。コレラ様症状)、コテングタケモドキ(アマトキシンではなくアミノ酸プロパルギルグリシン)
食用と思われて毒作用が不明なものもたくさんあります。スギヒラタケは僕も食べたことのある美味しいきのこですが腎機能の低下、急性脳症などによる死亡例もあるようです。ヨーロッパではベニテングタケのような毒キノコを脱毒して(方法は不明です)常食されるようです。
きのこの毒素としては上記のキノコに書いたような毒素があります。
アマトキシン類(アミノ酸の一種でアマチン、アマニン、アマヌリンなどがあります)は肝臓、腎臓、腸などの細胞組織の合成を止める作用があります。遅行性で毒性が強く、熱に対しても強く、一般的な調理方法では毒素は分解されません。摂取から10時間以上経過して発症する遅行性な毒は、発見を遅らせ、きのこを食した直後ではないので、中毒原因はきのこの食中毒ではないように思われたりするので要注意です。
下痢と痙攣が最初の症状で、一時的な沈静期があるが、それから4~5日後に肝臓と腎臓に激しく影響し始め、やがて両方の機能を崩壊させてしまいます。中毒者の50%が死亡するという高い死亡率です。
キノコに対して素人だけでのキノコ狩りには注意しましょう。
参考サイト「中央博デジタルミュージアム:千葉県立中央博物館(http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/special/kinoko/topdokutake.htm )」、wikipedia「α-アマニチン」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%CE%91-%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%81%E3%83%B3 )「きのこ」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%82%B3#.E6.AF.92.E3.82.AD.E3.83.8E.E3.82.B3 )
