少し前に、ある県の中学生が修学旅行先で訪れた美術館の作品を
2点破壊してしまったというニュースを見た。
4月の修学旅行の出来事だったらしいが
美術館側の自治体が、修学旅行を行った中学校のある市を
損害賠償で訴えたという出来事で
ちょっとどうなってるの??
と思った出来事でした。
そのニュースが出ると、コメントやTwitterなどでも
すごく中学生を責め立てる内容で溢れていて
中学校の特定をしたり、個人をも特定をするような動きがあって
恐ろしいな・・・
と思っていました。
美術館は遠い場所にあるので行ったことはないですが
学校で先生も同行しているさなかで
こんなことをする生徒って、どんな状況なんだろう?
やっぱりこういう行動をするのって男の子だよなぁ。
仲間数人でしたのか、あおられてやってしまったのか
はたまた、いじめとかではないのかと
状況がわからないけど、気になっていました。
そういえば、昔々
尾崎豊の歌で『15の夜』というのがあって
悪いことして荒れる思春期の子供の心境を歌って
当時それをまねて、校舎のガラス割った人がいたよなって
思い出したりしていました。
昔は、先生狩りとか卒業お礼参りとか
恐ろしい暴力事件もあったけど
私が中学時代も、非常ベルや先生ボコられ事件があったけど
それに比べたら、今の中学生って全国的にだいぶ大人しくなった??
見えない場所でくすぶってるだけ??
でも、修学旅行先の美術館作品を壊すって
どうゆう状況??
警察に被害届を出されたら、受験生であろう学年の生徒たちの
心情はいかなるものか・・・
受験が本格化する夏休み前に解決するのかな?
なんて思っていました。
そんなところに・・・・
修復不可能となった作品の作者の方が
心情のコメントを出したそうです。
ここまで広い心を持って、作品に対する思いと
それ以上に、未来ある子供の事を考えたコメントを出す。
芸術家の前に、人を育てるという事を
芯に持っている方なんだなぁと感心しました。
ニュースを見た際に思ったことは
本来なら、もっと違う場所に修学旅行に行けるはずだったのに
コロナの影響で美術館になったのかな?
中学3年生だとしたら
中学に入学してからずっと、コロナ禍の中で
部活も学校生活も制限があって、家庭内も落ち着かない状況もあったのかな?
でも、それでも『みんなそうなんだ』『あなただけじゃない』と
不満を口にすることも出来ない状況があって・・・
それでも、その中に適応できる子もいればそうじゃない子もいる。
そもそも
コロナは関係なく、不満を別の行動で示してしまう人は
昔から今も、世の中には沢山いる。
それでも、『みんなそうなんだ』で片付けてしまいがち。
この子だけを救ったところで、他の子の不満は解消されない。
でも、今回
作品を壊されてしまった作家さん本人が
その子の行動の理由を、周りの大人が支えることを示したのは
この子以外の子供たちの未来を
もっと考えないとなんだよな。と改めて思った出来事でした。
今は、ストレスを誰もがネットに書き込めるので
何か有名人が失敗をすると
ものすごい誹謗中傷が来て
「あいつは悪い奴だから、攻撃していいんだ」
みたいな、ストレスのはけ口のようにしてもいいと
思ってしまうようだけど
風向きが変われば、何事もなかったかのように別の事に移る。
日本全体が不安になると
一番に責めていいと思われるのが『首相』で
誰がなっても、「政治が悪い」「あの首相が悪い」
と言い出す人が多いけど
結局、自分はその立場に立つこともないから
好き勝手に言えるのかもしれない。
今回はある中学校のある生徒の出来事だけど
多分、中学校の先生や校長や、生徒の親にまで攻撃がいってるのでは・・・。
悪いことは悪い。それは事実なんだけど
その出来事をもっと別の方向から見て意見してくれた
『クワクボリョウタ』さんという作家さんの考えが
『人を育てる』という根幹なんだなって思った。
・作品が壊されたことよりも重要な事は
生徒たちが内なる不満や怒りや欲望をさまざまな形で表現できるように
支えること。
・大人や学校、友達や地域の人たちの協力が必要。
そう示し
・芸術を愛する人々に悪い爪痕を残さないよう
最善を尽くしたいと思います。
良い夏休みを迎えましょう!
と、子供たちの未来に、周りの大人たちの自覚を促したことは
子を持つ親としても、心に響くものがあったな。
悪いことをしないことはとても大事なことだけど
その出来事を悪いとしても
一人の人間を育てるということを
本人や周りや、無関係の大人たちへも
メッセージを送れる、人として大きいと思う。
力がある人のメッセージは多くの人に届く。
学びになったな。