婚活するカップルの仲介人を昨年からしていて

今までに15組ほどのお見合いを担当しました。

 

コロナ禍が長く、出歩く頻度も減って

人との距離を保ちながらの月日は

結婚をしたい人にとってみたら

なかなか出会いのない状況なんだなという事が

何度かお見合いを担当していると思います。

 

すっかり、異性とのコミュニケーションが

うまく取れなくなった方が増えてきました。

真面目な男性と、前向きな女性には

ほんとうにもったいない日々が過ぎていると思います。

 

そんな中で、最近は『こじらせた』方に会う回数が増えました。

女性の方が婚活には前向きな印象を感じますが

まだまだ女性は男性にリードして欲しい思いがあるようで

自分から申し込みをしたのに

相手からの態度待ちという場面が多い。

 

せっかくお互いの気持ちはお付き合いとなったのに

男性が連絡してこないから、「もうやめたい!」としびれを切らす女性。

 

過去に婚活パーティで出会ってうまく行かなかった人を

今回のお見合いサイトでみつけて

お見合いを申し込んだのに過去に縛られて逃げ出そうとする女性。

 

この二人の女性は

担当してとても気が重く感じた女性でした。

 

男性の場合は、はっきりとした意思が表面化しないので

真面目なのかおとなしいのか分からない部分はありますが

女性は自分の気持ちを表現してくるので

こじらせてしまってはいますが、わかりやすいとも思います。

 

再会を受けれてもらえて、お見合いの日程が決まったら

日程があまりにも先で不安になり

自分を避けているんじゃないかと、会う前から疑心暗鬼になっている。

正直言って、ボランティアとしてサポートをしているので

ここまで気が重くなるのなら、辞退しようかと何度か思いました。

 

大事なメールになかなか返事をしない。

未読のまま数日などあって

その理由がちょっと納得いかないとか

かと思えば、相手へ聞きたいことが飛躍していたりとか

気が重くなる要素は色々ありました。

 

コロナ感染者が急増していたので

これを理由に、お見合いをキャンセルするかなとか

ちょっと私も逃げたい気持ちがあったのですが

 

そんなこんなしているうちに、お見合いの日がやってきました。

色々言ってくる女性に対して

男性はいたって冷静でした。

それが逆に、男性の人となりも全く見えず。

 

15組お見合いしてきて、一番やりにくいと感じる当日。

お二人より、会場に早く着いた私は

近隣駐車場が今までよりも半額ほどの駐車料金で止められる場所を見つけて

今日はすごくラッキー!と思っていました。

 

テーブルで待っていると、女性の方が先に到着しました。

直前のメールで、お腹の調子が悪いから

予定時間よりも早く帰ってもいいかと確認があったので

その表情は一目で暗い顔だと感じました。

 

顔色も悪く、うつむき加減。

ここに来るまでに、不安で迷ってやっとたどりついたんだなと

すぐにわかりました。

 

遅れて男性も到着。

いつもの様子が分からないので

無表情気味な方なのかなと思いました。

 

お見合いの場では、ほとんどの男性はおとなしく

しゃべることがポツポツとしているか

テンションが上がって、一方的にしゃべるかなのですが

この男性は9割の方にあたる、おとなしい方でした。

 

私の特技?は初対面で緊張をしないことです。

お二人には、テンポよく色々と話しかけます。

その会話の中で、何が興味があることがわかったら

その話を広げたり、相手に振ってみたりします。

 

女性が事前に聞きたいとメールにあった

転勤についてなどもさりげなく男性に聞いてみたり

事前PRシートも予習をしてきたので

女性が相手の資格について

勘違いをして聞いていた時に、少し相手が

不穏な空気感を出した時は

「それは、○○の資格じゃなかったかな?」と

さりげなく訂正したりして

場の空気がしらけないようにしました。

 

そして、一番盛り上がった話は

冬季オリンピックの話しです。

女性の方が、オリンピックのメダリスト候補の

羽生結弦選手をとても好きだという話しになりました。

 

私は親戚が羽生選手の地元出身なので

少し知っていたり

羽生選手の大ファンが友達に居たので

羽生選手の生きざまのことなどで

女性の方と盛り上がりました。

 

女性はとても嬉しそうに顔色が明るくなっていきました。

その姿を、男性の方もほのぼのとして見ていました。

男性は冬季オリンピックの選手にはあまり興味がなかったようでしたが

話しを聞いて、なるほどなるほどと聞いていました。

オリンピックはどちらかというと、夏のオリンピックの方が~

なんて言っていましたが

自分たちの知らない話題に興味を持てるのは

お見合いではよい傾向です。

 

仕事の事、趣味の事

色々と盛り上がり、場がとても温まって来たので

私は「そろそろ帰りますね。」と

規定通りにサポートは先に席を立ちました。

 

その後は二人でどんな話をしたのかはわかりませんが

お二人の気持ちが固まったら

回答の返信日までに返事を頂くのです。

 

今回のお見合いは、私自身も

行く前は気が重く、逃げたいなぁと思っていたけど

でも、毎回お見合いで思う事は

私自身も、何かを二人から得たいと思って接することです。

 

2人だけじゃなく、私もお二人の話しに興味を持つことで

私も行ってよかったなぁ~と思えるのです。

 

今回は、帰り道に

私も心の重みが取れて、すごく行ってよかったなぁと思いました。

 

だからと言って、カップルになるかどうかは

お二人次第です・・・

 

そして、返信締切日になりました。

 

なんと!お二人とも「また会いたいです」とのお返事でした!

 

そして、女性からは

「お会いできてよかったです。色々ありがとうございました。」

と今までとはうってかわって

明るい文面のお返事がきました。

 

彼女が、ずっと心に感じていた重荷が

少し下すことが出来て、良かったなぁ~と

思えた瞬間でした。

 

婚活サポートは、収入を得られるわけではなく

多少の交通費のみのボランティアではあるのですが

なんというか

結婚したい人たちの手助けをすることで

地域にとって役に立っているのかなという充実感と

新しい人たち、普段出会うことがない世代の方たちと

話すことで、私も得るものがある。

 

お金には代えられない。やりがいをすごく感じました。

 

でも、交際する二人はここからがスタートで

実際に結婚までたどり着けるかは

やはり、縁と二人次第・・・。

成立したあと、半分はご縁がなかったと終了にもなります。

 

私は15組担当して、交際中の方は今は3組です。

2割の確率が、高いか低いかはわかりませんが・・・。

 

人と出会って、お互いを思いあって

そして結婚して夫婦になって、家族を作っていく。

しかし、実際の結婚はそれだけではなく

お互いの両親や兄弟、親戚や近所

子供が生まれたら、その人間関係と

独身時代とは違って、望まない人間関係も維持することになります。

 

そこまでたどり着く前に

夫や妻の心変わりなどで

夫婦関係が破綻する場合もあるし

一人で子供を育てていくと、自分の人生を生きれないって

思う事だってあると思うのです。

 

うまく行かなくなった時に

逃げることも必要かもしれないけど

私自身は、乗り越えて来たので

乗り越えた先の景色がこんな風なんだな~って

思う事があります。

 

もし結婚はなんのためにするの?

と聞かれたら、

「幸せになるため」

とは、今は答えないと思います。

 

今の私は

結婚は、『生きるため』にする。と思っています。

 

そして、子供たちに対しては

『自分の力で生きて行けるように』

と、思っています。

 

夫に対しても、自分の人生を乗せようとは思っていません。

夫だって、自分の人生を自由に生きていいと思います。

 

人の人生は、結婚して縛るためにあるんじゃないと私は思います。

家族だからって、何もかもすべて絶対はないんじゃないかな。

 

家族というホームがあっていいけど

自分の人生は自分だけのもの。

それは、相手の対してもそうだなって思うのです。

 

少し前で、今はほとんど情報番組で取り上げなくなった

小室圭さんと、眞子さんの結婚も

「生きるために必要」と言って

どんなバッシングや批判にも屈しないで

2人で生きていく道を選んだ。

結果的に、自分の生まれた家族とは離れてしまうことになったけど

でも、生きていくためにお互いを必要と

あのように強く思えるって、すごいなぁ~と思ったのです。

 

出来れば、祝福されて送れたらよかったのに

結婚会見に花もない笑顔もない様子が

いったいどうしてそうなったと、思いますが・・・。

 

一緒に生きていく人と出会える。

それはその人の人生ではとても大きなこと。

 

でも、人生はお互いを個々として、尊重して行けたらと

思っています。

 

あれ?私もすこし

こじらせているのかな?