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優しい言葉でビジネス書をご紹介します

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内容:ブックレビュー
書名:一番やさしいピケティ「超」入門
著者:中野明
出版:学研
発行日:2015年3月31日

この本の概要

『21世紀の資本』の著者である、フランスの経済学者トマ・ピケティが、最近とても注目されているようです。『21世紀の資本』は700ページにも渡る大作の経済書ですが、日本で2014年12月に発売されてから、1ヶ月で13万部が売れたそうです。



ピケティは、「このまま何の対策も取らなければ、資本主義社会の経済格差はさらに拡大する」と言います。そして、行き過ぎた経済格差を是正し、貧困に苦しむ人のいない社会を実現するための方法、を提案しています。



この本は、本格的に経済学を学んだことのない人に、中野明氏が、豊富な図解を入れて、わかりやすく、ピケティの理論を説明した本です。



お金持ちはどんどん裕福に、貧しい人はさらに貧しくなっていく?

「経済格差が進んできている」、と言われて、あなたはどのくらい、その言葉を実感しますか?自分が親しく付き合っている人って、だいたい収入レベルが自分と同じくらいだと思います。そうすると、何となく、「多くの人が自分と同じくらいの収入なんじゃないかな」と思いますよね。



でも、結構、今の日本でも経済格差ってありますよ。高格差社会の2010年のアメリカのデータが有ります。経済格差は進んでいく流れに有りますから、日本の経済格差もあと数年で、アメリカと同じ状況になります。(もう同じ状況になっているような気もします。)


所得によって、国民を階級分けします。


  • 上流階級 国民の上位10%

  • 中流階級 国民の中位40%

  • 下流階級 国民の下位50%





収入によって分類されるのは、あまりいい気持ちのするものではありませんが、経済学の話なので、数字を使わざるを得ません。不快に思われた方は、ご容赦ください。



さらに、上流階級を上位1%の人を分け出して、それぞれの階級で平均月収を見てみます。2010年のアメリカの例で、アメリカ国民の平均月収を27万円として計算すると、このような結果になるそうです。


  • トップ1%  国民の上位1%  平均月収324万円

  • 上流階級 国民の上位10% 平均月収94万5000円

  • 中流階級 国民の中位40% 平均月収27万円

  • 下流階級 国民の下位50% 平均月収13万5000円





1ヶ月で平均年収を稼ぐような人もいれば、生活するのにぎりぎりの人が半分近くいる現状が、よくわかりますよね。
ピケティは、膨大なデータを解析して、経済格差は今後も更に拡大していく、と予想しています。



働けば収入が増える、という時代は、実は異常だった?

所得には、土地や株式が生み出す「資本所得」と、働いて、その対価として得る「労働所得」とがあります。
ピケティは、資本主義社会では、少数の資産家が資産を独占して高額な資本所得を得て、多数の国民が少ない労働所得でずっと貧困に苦しんでいる状況が普通だった、と歴史を振り返ります。



その上で、資本所得より労働所得が優位になる、つまり、働いたら働いただけ収入が増えた、この100年は特殊な時代だった、と言います。



「なぜ、この100年、資本所得より労働所得が優位であったか。」その理由は、2回の世界大戦があったことです。資本所得の基である資本が、戦争によって随分と失われてしまったからです。


ですから、資本が少なくなってしまったことによって資本所得は減り、労働力が戦争から民需に移って労働所得が増えた結果、資本所得より労働所得が優位になった、というのです。働いたら働いただけ、収入が増えた、幸せな時代だったのですね。



ところが今、労働所得は貯蓄となって資本となり、資本がどんどん大きくなって、その結果、資本所得は再び大きくなっています。そして今後、持つ者と持たざる者の経済格差はさらに大きくなる、と予想されるのです。
長い時代の流れで見れば、経済格差の拡大は必然的な流れだったようにも見えてしまいます。



どうすれば、格差社会の歪みを正すことができるのか

既に、相当の資産がある方でなければ、「働いたら働いただけ、豊かになりたい」、と思いますよね。格差が生じてしまうのは仕方がないとしても、行き過ぎた格差は多数の不幸な人を生み出してしまいます。



「どうすれば、格差社会の歪みを正すことができるのか」、この問題についてピケティは、政治的手法によって格差を修正する方法を、提案しています。興味のある方は、是非、この本をご一読ください。

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