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最近は何かとAIや人工知能といった言葉をよく耳にするが、それらの中核を担っているのが、深層学習と呼ばれる学習アルゴリズムである。

 

深層学習とは、機械学習という統計学の一分野の中の一つの手法のことである。

 

中身は人間の脳の神経細胞のネットワークをモデルとしたニューラルネットワークを用いて、計算をひたすら繰り返すということを行っている。

 

使用しているニューラルネットワークの層が深いことから深層学習(ディープラーニング)と呼ばれている。

 

最近話題となったAlphaGoによる碁の世界チャンピオンとの対決のことについては衝撃をもって迎えられたことだと思います。

 

これらのことをもってして、人工知能が人間を超えたのではないかと言われることもあるが、果たして本当にそうなのだろうか。

 

確かに、囲碁は人口知能にとって難航不落の最後の砦とは言われており、それが崩れたことは人口知能の技術が急速に進歩していることに違いはない。

 

しかし、よく考えてみるとこれまでも、人間の考案した道具が人間の能力をはるかに超える性能を獲得していることは山ほどある。

 

むしろ、人間が生み出してきた道具は人間には困難なことを可能にするために生み出してきたものである。

 

記憶力が足りないことを補うためにコンピュータを生み出したし、その時点でコンピューターは人間をはるかに凌駕する能力を獲得していたのだ。

 

例えば、100m走が早いのはボルトではなく自動車であるといってもいいわけである。

 

そういう意味では、人間の走るスピードははるかに遅いことになる。しかし、オリンピックで100m走の種目に多くの人が注目するのはなぜなのだろうか?

 

ここの素朴な疑問に注目すると、今回の囲碁での勝負についても、同様に考えることはできないだろうか?

 

実際、この勝負はエンターテイメントとしてのデモンストレーションであり、AlphsGoは

現在、Googleのサーバー管理のために働いているのである。

 

こちらの方が、真の目的であり、人間を打ち負かすためにだけ作られたのではないということは頭の片隅に入れておいた方がいいのかもしれない。

 

人工知能も人間の手助けをするために生み出された道具であるので、勝ち負けではなく、どうしたらより良い使い方ができるかを検討することの方がはるかに有意義だと感じる次第であります。