こんにちは、すりっぱです。

今日は「熱性けいれん」についてお話しします。

救急外来(ER)には、熱性けいれんを起こして運ばれてくるお子さんがたくさんいます。ほぼ毎日来院していると言っても過言ではありません。
お子さんが突然けいれんを起こす姿は、親御さんにとってまさに「人生で一番焦る瞬間」かもしれません。
不安で、怖くて、どうしたらいいか分からなくなるその気持ち、日々その状況に接している私たちにとっては痛いほどわかります。

ということで今回は、熱性けいれんとは何か、親がすぐにできる対応、そして救急車を呼ぶべき状況について、医療従事者でない方にもわかる言葉でお伝えします。

 

 

熱性けいれんってなに?

熱性けいれんとは、発熱に伴って起こるけいれん発作のことです。
特に生後6か月〜5歳くらいの子どもに多く見られます。

原因は脳の発達段階によるもので、熱が上がるときに脳が過剰に反応してしまうのが理由です。
※脳に異常があるわけではなく、多くの場合は一時的なものです。ただし、一部そうではない場合もあります。次で説明しますね。

 

 

 

 

熱性けいれんには2種類あります

1. 単純熱性けいれん(ほとんどがこちら)

  • 全身がガクガクと震える

  • 1回のけいれん時間が 15分未満

  • 24時間以内に 1回だけ

  • 発作後、すぐに回復してくる

基本的に後遺症は残らず、予後も良好です

 

 

 

2. 複雑性熱性けいれん(まれだが注意)

  • 片側の手足だけが動くなど部分的なけいれん

  • 15分以上続く長いけいれん

  • 24時間以内に複数回起こる

➡ 脳炎やてんかんの可能性があるため、医療機関での精査が必要です

 

この、複雑性熱性けいれんの場合は危険なことが多いです。この時は救急車を呼ぶことを躊躇わないでください。

 

 

 

けいれんを起こしたとき、親が取るべき5つの行動

① 落ち着く(これが一番大事)

慌てる気持ちは当然ですが、お子さんの命を守るために冷静になることが最優先です。

 

② 時間を測る(何分続いているかを記録)

けいれんの持続時間はとても重要な情報です。
スマホのストップウォッチなどで測るか、「何分頃に始まったか」覚えておきましょう。ほとんどの場合、救急車を呼んだ時に、119の消防指令センターの人か、現着した救急隊にどれくらいの時間痙攣していたか聞かれます。

 

③ けいれんの様子を動画で撮影(可能であれば)

医師にとって「どんなけいれんだったか」が診断の手がかりになります。
可能であれば動画に残してください(プライバシー配慮の上)。

 

④ 横向きに寝かせる

吐いても気道がふさがらないよう、顔を横に向けて寝かせましょう。
口の中に指や物を入れるのはNGです!

 

⑤ 安全を確保して見守る

周囲の物をどけて、頭や四肢を打たないように注意。
基本的には自然におさまるのを見守るのが原則です。

痙攣を無理に抑えようとしたりするのはNGです。

 

 

 

 

🚑救急車をすぐ呼ぶべきケースとは?

以下のような場合は、ためらわず119番通報してください

  • けいれんが5分以上続いている

  • 意識がいつまでも戻らない

  • けいれんが部分的である(手足の片側だけ)

  • 1日で何度も繰り返す

  • けいれん後、ぐったりして呼吸が浅い・苦しそう

  • 首がすわっていない時期(生後6か月未満)

  • 高熱+嘔吐・項部硬直(首が固い)など髄膜炎を疑う所見

  • けいれん後に紫色になっている、呼吸が止まりかけている

 

まとめ:親御さんに伝えたいこと

熱性けいれんは、たとえ激しく見えても、多くは一過性で自然に回復することが多いです。
ですが、「これはいつもの熱性けいれんなのか」「何かもっと怖い病気なのか」は基本的に医師でないと判断できません

動画を撮る・時間を測る・横向きに寝かせる——これらの行動が、診断の手助けになります。

困ったら迷わず119を!

 

 

 

 

 

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